当掲示板は南京事件等日本の戦争犯罪をなかったものにしよう、正当化しようとする言説に対抗して設置された掲示板式資料検証集です。
【否定派の写真検証を批判的に再検証するページとしてはタラリさんのページや、渡辺さんが問答有用に投稿したのなどがありますが、そういった再検証のまとまったサイトというのが欲しいと思うようになりました。

ともかく、肯定的な人でさえ、写真に捏造が多数あると思っている人も多いんです。私が知る限り、「捏造」されたものなんて知らないです。誤用はあっても。写真が南京事件を証明するもの、あるいは虚偽としたからといって南京事件を否定するものであるわけはないのですが、中国の印象を悪くする手段としてそうした捏造断定キャンペーンが行われている面が大きいわけです。】
と言う靴屋さんの発言をきっかけに設置しました。
投稿者は限定いたしますが、特に資格等はございません。歴史修正主義に対しきちんと反論せねばならない、とお考えの方はどんどんご利用ください。

当掲示板における写真資料等に関する考え方は当掲示板の目的を参照してください。
メンテ中検証板のメンバーの方は改めて登録する必要はありません。
登録するには[留意事項]をお読みください。
画像資料攻撃典型例
アポロの月着陸は嘘
911事件はアメリカの陰謀
【南京事件 「証拠写真」を検証する】
(東中野修道著)徹底批判
  新規投稿 ┃ツリー表示 ┃一覧表示 ┃トピック表示 ┃番号順表示 ┃検索 ┃留意事項 ┃設定 ┃思考錯誤  
13 / 67 ツリー ←次へ | 前へ→

[619]新藤健一著『疑惑のアングル』への失望 渡辺 07/3/30(金) 23:13
[620]書評:「謎解き」が狂わせるプロの目 渡辺 07/4/4(水) 12:16
[658]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目 msq 07/7/27(金) 22:59
[659]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目 渡辺 07/7/28(土) 0:33
[660]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目 msq 07/7/28(土) 11:12
[661]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目 渡辺 07/8/7(火) 1:06

[619]新藤健一著『疑惑のアングル』への失望
←back ↑menu ↑top forward→
 渡辺 E-MAIL  - 07/3/30(金) 23:13 -

引用なし
パスワード
   最近になって新藤健一氏の著書を読むことになったのですが、『疑惑のアングル』(平凡社、2006年)のトンデモぶりには驚かされました。
『映像のトリック』(講談社、1986年)や『写真のワナ』(情報センター出版局、1994年)を書いた同じ著者の本とは思えないお粗末に、ベテランのフォトジャーナリストにして、このありさまかと、大変失望しました。
実は、この本についてはmsqさんが、既に昨年、批判を書いています。
<新藤健一著『疑惑のアングル』について>
http://www11.ocn.ne.jp/~nbbk/911/giwaku.html

問題点はmsqさんが、ほぼ言い尽くしているのですが、『横田めぐみさんの「合成」は本当か』でも杜撰な個所があります。
「素足なのに、左右の足の影の幅が異常に違う」という疑問に対して、新藤氏は「左右の足は向きが異なるので影の大きさも異なる」と言っています。(p.17)
しかし、実際にやってみればすぐ分かることですが、いくら足の角度を変えても、写真のような「幅が異常に違う」状態を再現することはできません。
幅の広い影は足のものではなく、着ている衣類の影が投影したものなのです。(詳しくは下記urlに投稿)
http://otd2.jbbs.livedoor.jp/mondou/bbs_plain?base=31698&range=1
『「木がモヤモヤ」とした部分は短冊状の画像の切り貼りを繰り返している個所で、拡大すると長方形の薄い白枠が随所に残っている』(p.17)「手を加えた部分には何か見られたくない被写体が写っていたということははっきりした」(p.19)というのです。それなら「合成」は誤報ではないと著者は書くべきでしょう。
しかし、「短冊状の画像」というのは解像度以上に拡大したためにドットが四角くなっただけではないでしょうか。それに、画像を張りつけるのに拡大しなければわからないような短冊状の画像をペーストして修正などするでしょうか?
不審に思って、本文をよく読むと「300dpiの解像度で」という個所がありました。(p.14)確かに「救う会」のHPの下の方にそう書いてあります。
http://www.sukuukai.jp/report/20041117.html
ところが、問題の写真は300dpiの解像度には見えませんしファイルサイズが小さすぎます。ダウンロードした画像を調べてみると 74dpiでした。こんなものを拡大すれば、短冊状のノイズがでてしまいます。
写真一枚を前に、ここがおかしい、あそこがおかしいと言うだけでなら素人の領域です。

しかし、新藤健一氏の歴史に対する姿勢が、この本をだいなしにしている一番の理由です。
現代の事件であっても、多くの取材を重ねて記事にするはずです。まして、何十年も前のことであれば、なおさらのこと慎重に史料を調べなければ同程度の記事は書けないはずです。
一人の記者の回想ひとつや、二次情報だけで結論付けますか?写真一枚だけで世論が変わりますか?「映像神話」だけでイラクが攻撃されたのでしょうか?あまりにも貧しい歴史分析ではないでしょうか。
大変残念です。
1,707 hits

[620]書評:「謎解き」が狂わせるプロの目
←back ↑menu ↑top forward→
 渡辺 E-MAIL  - 07/4/4(水) 12:16 -

引用なし
パスワード
   mixiへ書評を投稿しましたので、こちらにも転載いたします。

---
本書の著者は『映像のトリック』(講談社現代新書)や『写真のワナ』(情報センター出版局)を書いているが、同じ著者の本とは思えない内容で失望した。

(1)まず著者の歴史に対する姿勢である。著者は本書を書くきっかけは、爆撃された海南駅構内で泣き叫ぶ赤ん坊の写真で、それは「やらせ」だったという。(pp.7-8)問題の写真や他のメディアに掲載された写真を並べ「演出撮影されたと考えられる」(p.234)というのであるが、それが事実なら、ニュース映画は「やらせ」の現場を撮影して公開したものだという奇妙なことになりはしないだろうか。著者は『ライフ』(1937年10月4日号)の記事を十分読みこんでいないため、不要の詮索をしているのである。『ライフ』は問題の写真の右頁で、この幼児がボーイスカウトによって応急処置されている写真を掲載している。幼児の左腕が失われているのが分かる。著者はこの写真を見落としているのである。幼児が「座いす」にちょこんと座って泣いているというのであるが、右頁の写真を見れば、それが衣類の一部であることは歴然としている。また、問題の写真はムービートン・ニュースからのコマ抜きだというのであるが、記事によればニューズ・オブ・ザ・デイで公開され、それがムービートン・ニュースに売られたとある。著者はニューズ・オブ・ザ・デイがハースト・メトロトーン・ニューズが改称されたものであることを知らないため混乱を生じているのである。撮影者のH.S.ウオンはハーストのニュースカメラマンであるから当然ハースト系で映画が公開された。事件は8月26日、そのニュース公開の日付は9月15日である。フィルムは直ちに米国に送られ、現像もコマ抜きも米国の映画会社が行ったのである。著者は元の映画を見ることなく結論しているのであるが、慎重さに欠けるのではないだろうか。また、このような判断の背景に著者の歴史知識の乏しさを感じないわけにはゆかない。問題の写真で「国際世論は大きく反日に傾いた」というのであるが、それは史実と異なるのではないか。そして「日本の満州建国は国際連盟で批判され」(p.7)と続く。あまりにも時代が違う。著者はイラク戦争についても、衛星写真の「映像神話」に騙されて米国の介入が容認されたというのであるが、そんな単純なものであろうか。ウオンはこの写真がきっかけで身の危険を感じ香港に脱出したと証言している。1938年になると中国軍の側からニュース映画を再び撮影している。恐らくこの頃、中央宣伝部のカメラマンになったと推定されるのである。歴史では、数日、数ヶ月の時間差で物事の意味が変わってくる。不充分な記述の史料をもとに、37年8月にもウオンが中央宣伝部のカメラマンであったかのように書くのは杜撰であろう。現代の事件でも多くの取材を重ねて記事にするはずである。何十年も前のことであれば、なおさらである。一人の記者の回想ひとつで南京事件を概観したり、二次情報だけで結論付けるのは杜撰といわざるをえない。

(2)次に技術的な問題である。『横田めぐみさんの「合成」は本当か』でも杜撰な個所がある。「素足なのに、左右の足の影の幅が異常に違う」という疑問に対して、著者は「左右の足は向きが異なるので影の大きさも異なる」(p.17)という。しかし、実際にやってみれば分かることだが、いくら足の角度を変えても、写真のような「幅が異常に違う」状態を再現することはできない。実は、幅の広い影は足のものではなく、着ている衣類の影が投影したものなのだ。きちんと検証してから書くべきであろう。また、『「木がモヤモヤ」とした部分は短冊状の画像の切り貼りを繰り返している個所で、拡大すると長方形の薄い白枠が随所に残っている」』(p.17)「手を加えた部分には何か見られたくない被写体が写っていたということははっきりした」(p.19)という。それなら「合成」は誤報ではない、と著者は書くべきであろう。しかし、拡大しなければわからないような短冊状の画像をペーストして写真修正などするであろうか?不審に思いよく本文を読むと「300dpiの解像度で」という個所があった。(p.14)写真を掲載した「救う会」のHPにも確かにそう書いてある。ところが、画像をダウンロードしてみると300dpiではなく74dpiであった。それを拡大したので短冊状のノイズができたにすぎないのである。プロの写真家としてはお粗末ではないか。
写真一枚を前に、ここがおかしい、あそこがおかしいと言うだけでなら素人の領域といわざるをえない。ただのニュース映画・写真を疑い、その一方で怪しげな「9.11テロ謀略説」を「これだけの理由」(p.24)と自ら検証することなく受け売りしてしまう、「謎解き」は、かくもプロの目を狂わせるものなのか。
1,605 hits

[658]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目
←back ↑menu ↑top forward→
 msq  - 07/7/27(金) 22:59 -

引用なし
パスワード
   大変参考になりました。

横田さんの写真の新藤氏の検証部分を見直して見ました。見落とした部分がありました。「救う会」のページは自分達が結果的に手を加えて作った根拠の画像と何も手を加えてない元の画像を並べているのですからあきれます。単順に写真AのJPGとBMPを拡大して見れば、靴の周りの白い縁取りなどないことは明白です。自分たちで合成写真騒ぎを勝手に作り上げているようなものです。そのあたりも批判しながらほとんど次の文で自分でも同じミスをしている新藤さんは確かにおかしいです。

ところで「救う会」のページの写真(A)のスキャン時のdpiについて74dpiとしておられます。私は、横田さんのご両親がテレビ報道などの画面で手にしている写真のサイズを2Lか八切りと推定して取り込み時61〜74dpiと計算し、写真(C)については同じく243〜296dpiと見当をつけました。「救う会」が300dpiといっているのでそれを写真(C)に関することとすれば警察のコピーは、2Lです。そこから写真(A)の取り込みは 74dpiと推定できます。私はこのように考えましたが、渡辺さんは、74dpiという数字をどのように求められたのでしょうか?
2,030 hits

[659]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目
←back ↑menu ↑top forward→
 渡辺 E-MAIL  - 07/7/28(土) 0:33 -

引用なし
パスワード
   ▼msqさん:
>そこから写真(A)の取り込みは 74dpiと推定できます。私はこのように考えましたが、渡辺さんは、74dpiという数字をどのように求められたのでしょうか?

コメント、ありがとうございました。
正しくは 72dpi でした。
ビットマップの(A)の画像情報を、適当な画像処理ソフトの「写真サイズ」などで表示させると、幅13.12cm、高さ18.56cm、解像度72dpiと表示されます。
幅と高さは元の写真の大きさと思われるので、72dpi で最初からスキャンしたものでしょう。
いずれにしろ、この写真を拡大して輪郭部に操作の跡があるなどとと論じてはまずいですね。
2,037 hits

[660]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目
←back ↑menu ↑top forward→
 msq  - 07/7/28(土) 11:12 -

引用なし
パスワード
   ありがとうございました。

フォトショップ5.0LE と GIMP2.0 で確認できました。ビットマップファイルは縦横の解像度を情報ヘッダーに記録しているのですね。確かにもとの画像の寸法を記録しなければ印刷などで困るわけで、当たり前のことです。勉強になりました。
2,040 hits

[661]Re:書評:「謎解き」が狂わせるプロの目
←back ↑menu ↑top forward→
 渡辺 E-MAIL  - 07/8/7(火) 1:06 -

引用なし
パスワード
   ▼msqさん:
>フォトショップ5.0LE と GIMP2.0 で確認できました。ビットマップファイルは縦横の解像度を情報ヘッダーに記録しているのですね。確かにもとの画像の寸法を記録しなければ印刷などで困るわけで、当たり前のことです。勉強になりました。

msqさんなら当然ご存知のことと思っておりました。私が画像解像度とサイズを思い通りに設定できるようになったのは最近のことです。
Webブラウザが画像を強制的に72dpiにして表示してしまうので、巷で混乱を生じさせるもとになっているかも知れません。
2,078 hits

13 / 67 ツリー ←次へ | 前へ→
  新規投稿 ┃ツリー表示 ┃一覧表示 ┃トピック表示 ┃番号順表示 ┃検索 ┃留意事項 ┃設定 ┃思考錯誤  
ページ:  ┃  記事番号:   
0
(SS)C-BOARD v3.8(とほほ改ver2.2) is Free
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送