「百人斬り」東京地裁判決(部分-034)

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《紹介:向井少尉と野田少尉の遺書》
      •  南京軍事裁判所は,両少尉の不服申立てを認めず,両少尉は,昭和23年1月28日,南京雨花台において,田中軍吉と共に銃殺刑に処せられた。両少尉の遺書等には,以下の記載がある。
        • (ア) 向井少尉(甲35)

          「  我は天地神明に誓い捕虜住民を殺害せる事全然なし。南京虐殺事件等の罪は絶対に受けません。  」(辞世)

          「  野田君が,新聞記者に言ったことが記事になり死の道づれに大家族の本柱を失はしめました事を伏して御詫びすると申伝え下さい,との事です。何れが悪いのでもありません。人が集って語れば冗談も出るのは当然の事です。私も野田様の方に御詫びして置きました。

            公平な人が記事を見れば明かに戦闘行為であります。犯罪ではありません。記事が正しければ報道せられまして賞讃されます。書いてあるものに悪い事は無いのですが頭からの曲解です。浅海さんも悪いのでは決してありません。我々の為に賞揚してくれた人です。日本人に悪い人はありません。我々の事に関しては浅海,冨山両氏より証明が来ましたが公判に間に会いませんでした。然し間に合ったところで無効でしたろう。直ちに証明書に基いて上訴しましたが採用しないのを見ても判然とします。冨山隊長の証明書は真実で嬉しかったです。厚く御礼を申上げて下さい。浅見氏のも本当の証明でしたが一ケ条だけ誤解をすればとれるし正しく見れば何でもないのですがこの一ケ条(一項)が随分気に掛りました。勿論死を覚悟はして居りますものゝ人情でした。浅海様にも御礼申して下さい。  」(遺書)

        • (イ) 野田少尉(甲35,58)

          「  向井君から父上へ
          『口は禍の元,冗談を云ったばかりに大事な独り息子さんを死の道連にして申訳ありません。』との事です。  」(昭和22年12月25日の欄)

          「  南京屠殺事件にくっつけられとんでもない濡衣を着せられました。 『口は禍のもと』と申します。向井君の冗談から百人斬競争の記事が出てそれが俘虜住民を斬ったと云うのです。無実である事を信じて下さい。  」> (同日の欄)

          「  一,日本国民に告ぐ
          私は曽つて新聞紙上に向井敏明と百人斬競争をやったと云われる野田毅であります。自らの恥を申上げて面目ありませんが冗談話をして虚報の武雄伝を以て世の中をお騒がし申上げた事につき衷心よりお詫び申上げます。  」(昭和22年12月28日の欄)

          「  只俘虜,非戦斗員の虐殺,南京虐殺事件の罪名は絶対にお受け出来ません。お断り致します。  」(死刑に臨みて)

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