『朝日が明かす 中国の嘘』について > ゆうさんへ
>さて、「・・・中国の嘘」では、氏は、「2001年「総括」版」ではなく、 >なぜか大昔の「1984年「虚構」版」を採用しています。 >これは、私の「推定」通り、「総括」版の資料価値を疑わせしめる一つの材料 >になる、と言えると思います。
確かに、この推定は正しいと思います。
もし、仮に「総括」版が、田中氏が「総括」版のために新たにインタビューをしたものであれば、内容が非常に詳しくなっている分、本来は、こちらが資料の内容としては価値があることになります。
今回の『〜中国の嘘』に引用されているのが、「虚構」版であることを考えると、「虚構」版こそが生のインタビューであり、「総括」版は、「虚構」版を脚色したものだと言えるでしょう。そして、田中氏が行ったインタビューは、「虚構」版の時行ったものだけだったことになります。
どこまでがインタビューの内容で、どこまでがそのインタビューを補ったものなのかを区別できないような代物には、資料的な価値を見出すことは難しいでしょうね。この様な資料に対する杜撰な態度が、例の松井日記改竄事件に繋がる一因となったのだと思います。
資料として福田証言を扱う場合は、やはり、『一億人の昭和史』版を利用するのが妥当であるということになりますね。
※それにしても、田中正明氏はもう随分、高齢の筈ですが、頑張っているようですね(笑)。 |