「日本ちゃちゃちゃクラブ(以下【日本茶】)」という保守系のサイトがあります。 http://www.nc4.gr.jp/
最近、この【日本茶】は管理方針として法律を無視することに決めたようです。
掲示板の管理方針として、「(【日本茶】の主張に近い内容なら)法律に抵触する書き込みでも野放し」とし、 「(【日本茶】の主張に反する書き込みであれば)法律違反をとがめる書き込みには、事実上不可能な無理難題を 要求し、事実上不可能な無理難題を果たしていないと言う理由で強制的な書き込み停止処分」とするように 決めたようです。
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経緯を簡単に説明します。
1)【日本茶】の「未来思考BOARD」という掲示板で、ある参加者が、【犯罪被害者(実名)】を 非難する内容を書き込みました。(未来思考BOARD
投稿番号:23969) ※1 上記非難には、一切根拠が示されていませんでした。 その後、非難した人自身も、非難の理由が「そう感じたから」という個人的感想であることを認めました。※2
尚、非難された犯罪被害者は「日本ちゃちゃちゃクラブ」に出入りしていませんでした。※3
「根拠無しの非難」を「公開されている掲示板に書き込むこと」は法律に抵触します。
2)岡田は上記非難にレスする形で「上記非難には根拠が示されていない」 「根拠の示されていない非難は、只の言いがかりだ」「非難の根拠を具体的に示してくれ」と 書き込みました。(未来思考BOARD
投稿番号:23990)
3)上記流れの中で岡田は「岡田の見聞した限りでは、『非難の内容(犯罪被害者が、 果たすべき責任を果たさなかった)』に該当する言動を見ていない」という書き込みを しました。(未来思考BOARD
投稿番号:24009)
4)掲示板の管理者が「岡田の見聞した限りでは『その犯罪被害者が果たすべき責任を果たさなかった』に 該当する言動を見た覚えは無い」という発言に対して、「ソースの説明」を要求しました。 (未来思考BOARD
投稿番号:24171)
5)岡田は「掲示板の管理者の4)の要求」が事実上不可能な「不在の証明」であり、 無理であることを示しました。(未来思考BOARD
投稿番号:24171)
6)掲示板の管理者は、4)の要求が事実上不可能な「不在の証明」であることを【認めた上で】、 重ねて「不在の証明」を要求した。(投稿番号:24200)
7)掲示板の管理者は「岡田が事実上不可能な『不在の証明』を行わなかった」と いう根拠で、岡田に対する強制措置を宣言した。(未来思考BOARD
投稿番号: 24482,
24483)
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上記をさらにまとめると、以下のようになります。
掲示板の管理者は「違法な書き込みに対する根拠要求」に対し「不在の証明」という事実上不可能な 要求を出し、事実像不可能な不在の証明をしなかったという理由で、【管理人の立場として強制措置を宣言】 したことになります。 この間、法律に抵触する「根拠無しの非難」に対して管理人側からの強制措置は行われていません。 法律に抵触する「根拠無しの非難」に対して管理人側からの注意/警告の書き込みもありませんでした
どうやら【日本茶】は掲示板の管理方針として「(【日本茶】の主張に近い内容なら)法律に 抵触する書き込みでも野放し」とし、「(【日本茶】の主張に反する書き込みであれば)法律違反を とがめる書き込みでも、事実上不可能な無理難題を要求し、事実上不可能な無理難題を果たしていないと 言う理由で書込停止処分を強制」とするように決めたようです。
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もちろん、【日本茶】のサイトでは、「特定の人物に論破され、論理的な反論が出来ない。 ムカツクから投稿禁止」とか「特定の人物が事実上不可能な不在の証明を行わなかったから投稿禁止」等の 無茶苦茶なルールを作ったとしても、【日本茶】自体が法律に違反するわけではありません。
ただし、管理者が運用方針として「違法な書き込み擁護」し、「違法行為を助長」している場合には、 【日本茶】自体が法律を無視していることになります。
現在のところ日本の法律では、「掲示板管理者が違法な書き込みの存在を認識した上で、 違法な書き込みを削除しなかった」というだけで、違法と判断され、管理人が処罰されます。※4
「掲示板管理者が違法な書き込みの存在を認識した上で、違法な書き込みに対し注意も 警告も削除もしないで、違法な書き込み対する根拠要求だけを強制措置の対象にする」 という事は、掲示板管理者として「違法な書き込みを削除しなかった」のみならず 「 違 法 な 書 き 込 み を 擁 護 」したことであり、法律に抵触します。
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※1 発端となった書き込み一つの中に、以下のように多量の非難の含まれています。
「言行不一致はなはだしいですね。(^o^)(^o^)(^o^)」 「この卑怯さ。」 「不誠実さ。」 「何のための覚悟なのか?」 「この二枚舌。」 「無責任。」 「普通の人が英雄の真似事をするな。」 「自分探しで人に迷惑をかけるな。という事です。」 「自らが偽善者である、という自覚を持つことが、彼女の義務なのです。」 「その卑怯」 「二枚舌」 「無責任」
※2 後に別の参加者が「非難の理由が【その様に感じたから】だ」という発言をされました。(投稿番号:24227) 非難の書き込みをした本人も上記書き込みの内容を認めました。(投稿番号:24230)
このことにより、「問題の非難の理由が【その様に感じたから】」という「只の感想」であり、 「論理的な根拠無しの非難であったこと」が明らかになりました。
※3 法律に抵触するような発言でも、掲示板参加者同士の口論では違法と判断されない場合がある という判例が出ています。(本来なら違法と判断される発言が、掲示板参加者同士の口論だったので、 違法性を欠くと判断された判例:[東京地裁判平成13.8.27判例時報1778号90頁]) 逆に言うと、掲示板参加者同士の口論では違法とされないような表現でも、掲示板に 参加していない人/参加できない人についての書き込みであれば、違法と判断され、 処罰される場合があるということです。
公開されている掲示板において、掲示板に参加していない人のことを根拠無しに中傷すると、 完全に法律に抵触します。
※4 掲示板で違法な書き込みがあった際に、掲示板管理者が違法な書き込みを削除せずに放置した場合に、 掲示板管理者も有罪とされた判例が複数あります。
[東京地裁判平成9.5.26判例時報1610号22頁] [東京地裁判平成14.6.26判例時報1810号78頁] [東京高裁判平成14.12.25判例時報1816号52頁]
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