《もくじ》
Youtubeを通して流出したビデオを詳細にみれば、海上保安庁に都合のよい部分を選択して編集したものであることが判ります。以下に記すことは、当事者の一方である日本側の報道・流出資料によるものです。公平性・中立性が保証されているとは言えないことに、充分ご留意願います。
どんな映像にも<主観性>という欠点があります。ビデオ流出前に書いたものですが、こちらも読んでくだされば幸いです。
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/1855017/
少なくとも、<こちら側からみた事象>が<相手側から見たらどう映るか>、想像力を発揮する必要を感じます。
海上保安庁巡視船(4隻ないしは5隻)中国漁船
- 指揮船「(不明)」 (不明排水トン)(毎日記事によれば「よなくに」とは別の船)
- 一番船「よなくに」 (1349排水トン)
- 二番船「はてるま」(1300排水トン)(2番船であることは、ビデオ内の応答音声で判明)
- 三番船「(不明)」
- 四番船「みずき」 ( 197排水トン)(4番船であることは、ビデオ内の応答音声で判明)
排水トン表示の船舶重量 >> 最大積載トン表示の船舶重量
- 「〓(みん)晋漁5179」(166最大積載トン)(〓門がまえに虫)
・・・・・積荷が少なければ示された数字差の数倍の実質差がありうる。
2010年9月7日
毎日記事より一部引用
http://mainichi.jp/select/world/news/20101001ddm010040134000c.html
◆衝突の経緯
尖閣諸島の領海線に沿ってパトロール中の巡視船「よなくに」(1349トン)のレーダーが、久場島の領海線付近で船影の群れをとらえたのは7日午前9時過ぎだった。海上保安官が画面の「点」を数えると、領海内に約30、領海外に約40。いずれも静止していた。
「よその国の漁船が操業しているな」。「よなくに」は指揮船に報告し、久場島北北西約12キロと、最も領海を侵している「点」にへさきを向けた。
領海内では8月中旬から中国漁船の違法操業が増えていた。今年は海流の影響か、カワハギなどの豊漁が続く。魚釣島から約27キロ北東の離れ小島・久場島は、監視の目が届きにくい。
まもなく、網を広げるトロール漁船が見えた。船体には「〓晋漁5179」の文字。「〓」は中国福建省の呼称。「晋」は省中部の晋江市。中国漁船だった。
「ここは日本の領海だ。退去しなさい」。電光掲示板に表示された中国語の警告を見せるために「よなくに」が漁船の前を横切る。すると、漁船が動き出し、かじを切らず「よなくに」の船尾をこすって逃げた。
「10時15分、久場島北北西約12キロ、該船と接触」。「よなくに」から最初の接触が無線で指揮船に入った。指揮船は念のために「接舷しようとしていたのか」と尋ねたが、過失がないことを確認すると、付近で警戒中の「みずき」(197トン)に「連携して立ち入り検査するように」と指示した。
「止まりなさい」。追いついた「みずき」が拡声機と電光掲示板で繰り返し停船命令を出した。甲板では警告を無視する模様を保安官が証拠としてビデオカメラに収めていた。「みずき」は漁船の左前方を約70メートルの間隔を取って並走していたが、漁船との距離は狭まっていった。
保安官は「ぎりぎりになったら避ける」と思っていた。しかし、「幅寄せ」が15秒ほど続いた午前10時56分、漁船の左舷船首が「みずき」の右舷中央から後方に衝突した。
接触を回避するにはエンジンを逆回転させるが、その形跡はなかった。船首が「みずき」の甲板にせり出す形で接触した後、漁船は領海外へと逃げた。「『みずき』から各船へ。該船、本船に接触。久場島北西約15キロ」「該船、なお北へ逃走中」
「通常の事案ではない」。2回目の衝突で、第11管区海上保安本部(那覇市)の空気は一変した。最初の接触時は「軽微だがぶつけられているし、止めて検査せざるをえないな」とおおらかに受け止めていた。しかし、現場の気象条件は特段悪くはなく、漁船の操船ミスの可能性はまずない。
「漁船がかじを左に切り、速度を上げない限り、左前方を直進するみずきにはぶつからない」。11管は対策本部を設置してヘリコプターを急行させ、現場に展開する3隻に放水による進路規制を指示。「みずき」には「止まらないなら強行接舷して立ち入り検査しろ」と命じた。
だが、漁船は蛇行しながら逃げ続け、甲板の船員が「あっちへ行け」とばかりに激しい身ぶり手ぶりを繰り返した。排他的経済水域(EEZ)に入った午後0時55分、久場島北北西約27キロで「みずき」が緩衝材付きの船首をぶつけて強行接舷。同56分、なだれ込んだ保安官6人がエンジンを止めた。船長らは観念したのか、おとなしく従った。
「該船停止!」。「みずき」の保安官がトランシーバーで報告し、ビデオテープを別の巡視船の保安官に手渡した。映像は指揮船から電送され、尖閣の領海内で外国漁船が初摘発された事件の捜査が始まった。
◇証拠ビデオ、後押し◆逮捕の判断
東京・霞が関にある海上保安庁。巡視船「みずき」から回収したビデオテープが電送された7日午後4時ごろ、オペレーションルームの大型テレビモニターにビデオが再生された。
中国漁船が「みずき」に幅寄せする約15秒間を見た保安官は振り返る。「近づいて来たな。危ないな。来るぞ。あっ、ぶつかったと心の中で叫んだ」
漁船の喫水線付近の波の立ち方などから漁船がかじを切り、衝突回避のためのエンジンの逆回転もさせていないことが見て取れた。
政府内で船長逮捕を強く主張したのは、当時外相だった岡田克也民主党幹事長だった。岡田氏は事件発生時、ドイツへの機内にいた。独要人との会見後、ベルリンの空港に向かう車中で、官邸サイドと国際電話で協議し「こういうことは粛々とやらなければだめだ」と主張した。
岡田氏は5月の日中韓外相会談の席上、突然、中国の核軍縮を訴え楊潔〓(ようけつち)外相を激高させたり、7月の東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)では、南シナ海の領有権問題に絡んで中国の動向をけん制した。対中強硬派と目される。
「日本は法治国家だ。当初この問題が起きた時、私も、小泉(純一郎)政権の時の自民党のやり方が頭の中に浮かんだ」。岡田氏は党幹事長転出後の29日、事件を振り返る中で語った。
04年3月、中国人7人が尖閣諸島に不法上陸して日本側に逮捕された。当時の小泉首相は司法手続きに入らず強制送還した。その後、小泉氏は「政治判断」の存在を認めていた。岡田氏はこれを批判した。「事を荒立てないなら、そういうやり方もあっただろう。しかし、日本の巡視船が傷つけられるようなことが起きた時、取り調べもしないことはあり得ないだろう。そう考え、船長を逮捕した」
事件当時、海上保安庁を管轄する国土交通相だった前原誠司外相も「ビデオを見る限り、悪質な事案であると思った。その意見を海上保安庁には伝えた」と後に明らかにしている。船長逮捕には2人の有力閣僚の主導があった。
船長逮捕を主張した海保には実はハードルもあった。巡視船への衝突を公務執行妨害容疑で立件した経験がなかったのだ。
ただ、海上保安庁と同じころ届いたビデオを見た那覇地検の判断は違った。「ばっちり撮れている。公務執行妨害でいこう」。漁船と「みずき」のGPSデータから航跡を描くと、巡視船は直線なのに対し、漁船は左へ曲がるカーブを描いていた。尖閣の領海内で外国漁船を初めて立件する証拠は固い−−。地検側の強い意志のもと、検察と海保の腹は決まった。
その後、午後4時40分と同9時ごろに、官邸で関係官庁の非公式会議が開かれた。2回目の会議。海保側からビデオでの説明と公務執行妨害容疑で逮捕状を請求する方針が、仙谷由人官房長官にも示された。10時半、逮捕状が請求された。
◆報道によると、那覇地検に証拠として提出した編集済みの4本が、Youtubeにアップロードされる際に長いものが分割されて6本になったとのことです。
◆現在WEB上に残っているものが、流出したもののオリジナルで有る保証は有りません。削除-再アップが繰り返される過程で、編集替えがなされた可能性は全く否定できるものではありませんが、それがなかったとの仮定に立って、現在WEB上に残っているものからコマを拾って読解を試みることにしました。
clip.1(No1)from「よなくに」 by 平野 7:30
http://www.youtube.com/watch?v=AAaf8UsgTSo
clip.2(No1続)from「よなくに」 by 平野 8:09
http://www.youtube.com/watch?v=ET9V8gGK-pw
clip.3(No2)from「よなくに」 by 仲座 11分21秒
http://www.youtube.com/watch?v=x6JcNX6AZYw
clip.4(No2続)from「よなくに」 by 仲座 11分24秒
http://www.youtube.com/watch?v=hbfH-MjwIpA
clip.5(No3)from「みずき」 by X氏 3分33秒
http://www.youtube.com/watch?v=ZrkkE7O0u5I
clip.6(No4)from「はてるま」 by Y氏 2分29秒
http://www.youtube.com/watch?v=6OyYv7bKdhs
◆ビデオ撮影の目的は「証拠収集」と「広報」と思われますが、"メモリーが満杯になったので広報用カメラを使う" というナレーションがあることから判りますように、このビデオの目的は「証拠収集」とみるべきでしょう。
◆流出ビデオは、撮影された原版のデータから編集されたものです。
◆流出したビデオ6本のうち、(1)(2)(3)(4)の4本は、巡視船「よなくに」から撮影したもので、中国漁船との第1回衝突までが含まれています。(5)は巡視船「みずき」から撮影したもので、第2回目の衝突が含まれています。(6)は巡視船「はてるま」から撮影したもので、「みずき」と漁船との第2回目の衝突が遠くから映し出されています。
◆巡視船「よなくに」から撮影した分のナレーションが、風の強さなどに影響されずに収録されていることなどを、私は不自然と感じました。基地に持ちかえって室内で録音したアフターレコーディング(アフレコ)ではないかとの疑いを持ちました。
◆しかし、性能のいい無線インカムなどを装備していれば、アフレコではなく現場での実況録音も可能なようです。
◆アフレコの可能性は、編集を何もしていない撮影原版と比較することによって、疑問が残らない明解な答えが得られるでしょう。「仲座氏」のカメラに「平野氏」が、どうやって実況ナレーションを入れることが出来たのかは、なお不明なままです。
※ 私だけでなく毎日新聞もビデオからコマを拾っています。 http://mainichi.jp/select/jiken/graph/20101105video/
(自作図)
(毎日新聞WEB版より)
from「よなくに」 filmed by 平野 contents 7:30
http://www.youtube.com/watch?v=AAaf8UsgTSo
タイトル画面 1、実写カット数 11
※ 冒頭に撮影開始を示す平野氏のナレーションが無いことから、《 1-0006 》以前の映像は編集で削除されたものと思われます。
fromよなくに filmed by平野 contents 8:09
http://www.youtube.com/watch?v=ET9V8gGK-pw
実写1カット
※ clip.1のつづきです。clip1とclip2は、報道によればもともとの「No 1」を分割したものだそうです。
from「よなくに」 filmed by 仲座 contents 11分21秒
http://www.youtube.com/watch?v=x6JcNX6AZYw
タイトル1カット、実写2カット
※ 「No 2」の前半です。カメラとカメラマンは仲座氏に交代したが、実況ナレーションの主体は「No1」の人のままです。どういう音声収録システムだったのでしょうか?
from「よなくに」 filmed by 仲座 contents 11分24秒
http://www.youtube.com/watch?v=hbfH-MjwIpA
タイトル1カット、実写2カット
※ 「No 2」の後半です。カメラマンは仲座氏だが「ナレーション」の主体は「No1」の人物のままです。「よなくに」が漁船前方を左旋回で回り込みます。それは漁船が網を船上に引揚げたタイミングです。そして第1回目の衝突が起きます。
(毎日新聞WEB版より)
(自作図)
from「みずき」 filmed by X氏 contents 3分33秒
http://www.youtube.com/watch?v=ZrkkE7O0u5I
タイトル1カット、実写1カット
※ 「みずき」からの撮影分で編集の結果残っているのは、両船が併走状態になってから以降です。「はてるま」の分のよりも時刻が1分ほど遅れたところからスタートしています。「みずき」が漁船の左舷方向から急接近している過程は編集で削除されています。
from「はてるま」 filmed by Y氏 contents 2分29秒
http://www.youtube.com/watch?v=6OyYv7bKdhs
実写1カット
※ 「はてるま」からの撮影分には、「みずき」が漁船との並走状態になる前の「接近行動」がその航跡とともに映し出されています。
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