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ここ数日、拙サイトへのアクセスが急増しておりました。何かと思ったら、どうやら「南京大虐殺の際、中国軍は何処で何をしていた?」と称する、これだったようですね。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0522&f=national_0522_003.shtml
ああ、この人、「南京事件」についても「日中戦争」についても、あまりよく知らないんだなあ。
普通ならばこれで終ってしまう話なのですが、なぜかレベルの低いウヨさんたちが大量に湧いてきて、「うん、だから南京大虐殺なんか大嘘なんだ」と話が変な方向に行ってしまっているようです。
例えば、日本軍撤退後の沖縄で、「米軍による大虐殺」が行われたとします。この時に、「大虐殺の際、日本軍は何処で何をしていた?」なんて疑問を持つ方は、いないでしょう。
「反攻」を仕掛けるだけの力があったら、あんなにみじめな敗け方はしないよ。それで、お終いです。
上海戦で頑強に抵抗した中国軍は、日本軍の杭州湾上陸を機に、一気に瓦解しました。大きな損害を出しながら首都南京に向けて潰走し、その南京も陥落して、ついにはさらに奥地に逃げる羽目になりました。
南京で「大虐殺」が行われているようだ。我が軍は大損害を受けたけれど、気を取り直して、みんなで助けに行こう。・・・こんなことが可能だと考える方が、どうかしています。
さらに「南京事件」まっ盛りの当時は、南京は日本軍占領下にありましたので、中国側に「南京」についての情報が曖昧な形でしか伝わってこなかった、という事情もあったでしょう。
情報源となったのは、ダーディンなどの外人記者の記事や、辛うじて南京を脱出してきた中国人の情報です。中国側として、独自の調査など、できるはずもありません。「事件」に対する認識が十分でなかったとしても、無理なからぬところがあります。
さらに言えば、中国側は、「日本軍の暴行の噂」には食傷ぎみでした。拙コンテンツ、「南京以前」をご覧ください。
http://www.geocities.jp/yu77799/shuppankeisatu.html
どこまで正確な情報であったかはわかりませんが、これだけ「情報」が溢れていると、「南京」のインパクトも、少なくとも初期の頃には、そう大きなものではなかったのかもしれません。
いずれにしても、例え中国側が「南京」についての「情報」を正確に掴んでいたとしても、「さあ、悪い日本軍を懲らしめて、南京の軍民を助けよう」なんておよそ現実味のない愚かな作戦プランを立てるアホ「将軍」がいるとも思えませんが(^^)
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