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[5507]日本は中国に対して謝罪をしたのか。 タラリ 08/5/9(金) 21:15
[6148]Re(1):日本は中国に対して謝罪をしたのか。 かず色 09/1/11(日) 17:21
[6199]Re(2):日本は中国に対して謝罪をしたのか。 タラリ 09/1/13(火) 14:04
[6204]Re(3):日本は中国に対して謝罪をしたのか。 かず色 09/1/13(火) 20:31
[6206]Re(4):日本は中国に対して謝罪をしたのか。 ピッポ 09/1/13(火) 20:39

[5507]日本は中国に対して謝罪をした...
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 タラリ E-MAIL  - 08/5/9(金) 21:15 -

引用なし
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   ネット上では「日本は謝罪をした、した、いったい何回謝罪すれば気が済むのか。もう謝罪なんかする必要がない」という意見をよく目にする。しかし、私が討論して、ではいつどういうように謝罪したのかと問いただすと答えられず、「日本は悪いことは何もしていないから、謝罪の必要がない」と言い直すものが多かった。いったい、謝罪をしたという認識と謝罪の必要がないという持論のこのギャップはなんなのであろうか。

さて、日本は本当に中国に対して侵略戦争を謝罪したことはあるのだろうか。それを改めて検証する。

いままで、3−4回謝罪の機会があった。

1972 日中共同宣言
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/nc_seimei.html
「日本側は、過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」

これは日中の国交回復のときの宣言である。これ以前は日本と中国の付き合いはないから、当然これ以前には謝罪はなかった。

謝罪とは謝罪すべき相手と、謝罪すべき行為がなくてはならない。
この宣言の文言のキーワードは「責任」と「反省」であるが、この言葉では【 中国に対して 】という意味合いがない。日本がひとりで責任を感じ、反省しているとも取れる文言である。戦争には、領土争いのように国境付近で攻めたり、攻められたりの戦いもあるし、侵略、被侵略という関係の戦争もある。どういう戦争であるかの言及はない。


この条約の締結のとき、条約の詰めの交渉で田中首相の挨拶に対して周恩来首相が激怒したのは有名な話だ。

−−−−−−田中首相挨拶−−−−−−−−−−−−
 しかるに,過去数十年にわたって,日中関係は遺憾ながら,不幸な経過を辿って参りました。この間わが国が中国国民に多大のご迷惑をおかけしたことについて,私はあらためて深い反省の念を表明するものであります。第二次大戦後においても,なお不正常かつ不自然な状態が続いたことは,歴史的事実としてこれを率直に認めざるをえません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

周首相は「迷惑をかけた」というのは中国では道に水を撒いていたら通りがかったご婦人の服に水がかかったくらいのことだ(そんな軽いお詫びの言葉は到底受け入れられない)と激怒した。それに対して日本では迷惑とは万感をこめてお詫びするときも「迷惑」の言葉を使うと答えて、周首相は「なるほど、『迷惑』という言葉を使うことでは日本人の方が上手だ」と応じておさまった経緯がある。

侵略戦争に対する日本の無神経は中国にとって我慢のできないことであった。それでも周首相は中ソ対立という国際状況から是が非でも日中、中米の関係改善を成し遂げることを毛沢東から求められていた。この一幕は中国のメンツを保つための外交官周恩来の一流のパフォーマンスであったが、中国国民の一人としての感情の一端でもあった。

この下りを読むとき、私は日本語の感覚として、「迷惑」とはやはり軽いものではなかったかと思う。

この宣言の5項で、中国は日本国に対する請求権を放棄した。日本はもし、中国が請求権を行使すると言ったらどうしようかと恐れていた。外務省は賠償金を500億ドルと言われることまで想定し、覚悟していたと言われる。中国は「日本人民も軍国主義の被害者であり、多額の賠償を請求すれば日本国民を苦しめることになる」というマルクス主義の建前を全面に出して請求権放棄の理由を説明した。

中国が田中首相の軽いお詫びでも納得して交渉を進めたのは、ソ連との対立と孤立化のために是が非でも日本、アメリカとよりを戻して置くためであった。また、請求権に関しては対立関係にある台湾の中華民国政府がすでに請求権を放棄していたからでもあった。いずれにしても、日本は中国の方針によって莫大な賠償金を払わなくてもすむという大きな利得を得た。

1978
日本国と中華人民共和国との間の平和友好条約
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/nc_heiwa.html
田中首相のライバルであり、もともとは中華民国に肩入れをしていた福田赳夫首相(福田康夫の父)のときに平和条約が締結された。この条約をもって日本と中国の間の戦争も正式に終わったことになる。この条約には謝罪という言葉も責任という言葉も入っていない。

1995年
戦後50周年を記念して村山首相の談話が出された。
村山談話
「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。」

社会党の首相であった村山氏が一部自民党の反対を押し切って、あるいは彼らに一定の譲歩を重ねて作り上げた文面である。植民地支配は韓国にむけられたもの。中国を念頭に置いて「侵略」の言葉を始めて使用、「深い反省」は「痛切な反省」に深化し、「心からのお詫び」が新たに加わった。また「深い哀悼の念を捧げる」という配慮を見せた。

「お詫び」という言葉は「謝罪」の範囲であろう。しかし、日本語の「お詫び」は故意か過失かは問わず、結果的に相手に被害を与えたことに対する慰撫の意味である。また、どの国に対して何を謝っているのかは文脈の中で切れ切れに表明されているに過ぎない。談話を出しているのは首相であるが、国を代表して声明していることは明らかにした方がよかっただろう。それでも、この村山談話は過去の声明からすると大きな前進であり、これ以後の自民党政権においても、この談話の踏襲という形で内外の批判をくぐり抜けることができた。逆に言えばこの談話を持ち出すことによって再度の「謝罪」、「反省」を避けて来たとも言える。


1998 平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/yojin/arc_98/c_kyodo.html
「双方は、過去を直視し歴史を正しく認識することが、日中関係を発展させる重要な基礎であると考える。日本側は、1972年の日中共同声明及び 1995年8 月15日の内閣総理大臣談話を遵守し、過去の一時期の中国への侵略によって中国国民に多大な災難と損害を与えた責任を痛感し、これに対し深い反省を表明した。中国側は、日本側が歴史の教訓に学び、平和発展の道を堅持することを希望する。双方は、この基礎の上に長きにわたる友好関係を発展させる。」

ここで村山談話を踏襲するという先例ができた。一方、1972年の日中共同宣言「責任」と「反省」という言葉が復活している。

さてこの宣言は日本、中国の意見の開きから署名には至っていない。その原因は謝罪についての問題であった。江沢民主席、小渕恵三首相のときである。中国側は謝罪の文字を入れるよう申し入れたが日本側は拒否し、村山談話の踏襲にとどめた。江沢民主席はこの決着に不満で、そのため宮中晩餐会の挨拶で
「日本軍国主義は対外侵略拡張の誤った道を歩み、中国人民とアジアの他の国々の人民に大きな災難をもたらし、日本人民も深くその害を受けた。我々は痛ましい歴史の教訓を永遠にくみ取らなければならない。」 と述べた。

この挨拶は一部の国民を刺激したと言われる。しかし、私が見るところ、この文言に特に問題はない。もし、日本がこういう発言をしていれば、中国人の日本を見る目は大いに好転していただろう。

現在、中国の胡錦濤主席が来日しているが今回の訪日は冷え切った日中関係を改善させるため歴史問題になるべく触れない気配りをしている。ただし、中国はその場その場の情勢次第で態度を百八十度変える国である。歴史問題は今なお、中国国民が納得する解決を見ていない。政府の態度が柔軟になったからといって決して安心してはならないのだ。

639 hits

[6148]Re(1):日本は中国に対して謝罪...
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 かず色 E-MAIL  - 09/1/11(日) 17:21 -

引用なし
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   >日本はもし、中国が請求権を行使すると言ったらどうしようかと恐れていた。外務省は賠償金を500億ドルと言われることまで想定し、覚悟していたと言われる。

外務省がその様な試算をしていた事実を私は知りません。何の史料でしょうか?
当時の大蔵省担当者の試算の話であれば、理解できますが・・・・・
176 hits

[6199]Re(2):日本は中国に対して謝罪...
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 タラリ E-MAIL  - 09/1/13(火) 14:04 -

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   ▼かず色さん:
>>日本はもし、中国が請求権を行使すると言ったらどうしようかと恐れていた。外務省は賠償金を500億ドルと言われることまで想定し、覚悟していたと言われる。
>
>外務省がその様な試算をしていた事実を私は知りません。何の史料でしょうか?
>当時の大蔵省担当者の試算の話であれば、理解できますが・・・・・

ソースは覚えていません。試算をしたのはご指摘のように大蔵省ですね。その報告を受けて中国の要求する賠償金額を外務省が想定したのは間違いないでしょう。
166 hits

[6204]Re(3):日本は中国に対して謝罪...
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 かず色 E-MAIL  - 09/1/13(火) 20:31 -

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   ▼タラリさん:
>▼かず色さん:
>>>日本はもし、中国が請求権を行使すると言ったらどうしようかと恐れていた。外務省は賠償金を500億ドルと言われることまで想定し、覚悟していたと言われる。
>>
>>外務省がその様な試算をしていた事実を私は知りません。何の史料でしょうか?
>>当時の大蔵省担当者の試算の話であれば、理解できますが・・・・・
>
>ソースは覚えていません。試算をしたのはご指摘のように大蔵省ですね。その報告を受けて中国の要求する賠償金額を外務省が想定したのは間違いないでしょう。

当時の大蔵省担当者秦郁彦氏等の概算ですが、それが政府、或いは外務省見解・認識であったかは疑問です。
153 hits

[6206]Re(4):日本は中国に対して謝罪...
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 ピッポ E-MAIL  - 09/1/13(火) 20:39 -

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   ▼かず色さん:
>▼タラリさん:
>>▼かず色さん:
>>>>日本はもし、中国が請求権を行使すると言ったらどうしようかと恐れていた。外務省は賠償金を500億ドルと言われることまで想定し、覚悟していたと言われる。
>>>
>>>外務省がその様な試算をしていた事実を私は知りません。何の史料でしょうか?
>>>当時の大蔵省担当者の試算の話であれば、理解できますが・・・・・
>>
>>ソースは覚えていません。試算をしたのはご指摘のように大蔵省ですね。その報告を受けて中国の要求する賠償金額を外務省が想定したのは間違いないでしょう。
>
>当時の大蔵省担当者秦郁彦氏等の概算ですが、それが政府、或いは外務省見解・認識であったかは疑問です。


ソースはどこかと、他人様に問いただす貴前かず色は、ソースを示さないで平然と。。。。
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