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[5268]上海総領事の申し入れに正当性はあるか タラリ 08/1/18(金) 22:54

[5268]上海総領事の申し入れに正当性...
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 タラリ E-MAIL  - 08/1/18(金) 22:54 -

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   1月16日に 隈丸優次・駐上海日本総領事は南京大虐殺記念館の展示内容に問題があるとして朱成山館長に申し入れをしました。その記事は朝日、毎日、読売のネット記事で読めます。

www.asahi.com/international/update/0117/TKY200801170091.html
news.goo.ne.jp/topstories/world/20080117/57e6b6c08ed006c06f45dfc3c22a299b.html?fr=RSS

Apemanさんのブログでも早速このことを取り上げています。総領事氏の申し入れ内容のうち、中国人に日本人への反感を持たせるおそれがある、という部分については共感できる点もあるのですが、全体としては否定派の論調そのものであり、問題が多いと考えます。領事館筋の申し入れの趣旨をひとつひとつ検証してみよう。

1.「30万人」の犠牲者数に研究者の間で異論がある
ひとつの歴史的事件に対して研究者の意見がすべて一致するということはありえない。特に歴史的な虐殺事件の被害人数はどの事件でもかなりの差があった。例えばカンボジアの虐殺では

>ポル・ポト政権下での内戦およびベトナム軍の侵攻による死傷者数は議論されている。ベトナムが支援するヘン・サムリン政権は1975年から1979年の間の死者数を300万とした。ポンチャウド神父は230万とするが、これはクメール・ルージュが政権奪取する以前の死者を含む。イェール大学・カンボジア人大量虐殺プロジェクトは170万、アムネスティ・インターナショナルは140万、アメリカ国務省は120万と概算した。 キュー・サムファンおよびポル・ポトは当事者による過小評価であるが、100万と80万をそれぞれ概算した。

ルアンダの虐殺は説が少ない方で80万人、100万人説がある。

アルメニアの虐殺では
>トルコ人の推計で20万人から、もっとも多く見積もるアルメニア人の算出で200万人とされる。ただし、19世紀末にオスマン帝国領のアナトリア東部に住むアルメニア人人口はおよそ150万人という統計があり、その20年後に第一次世界大戦が始まったときの人口も、自然増と流出による減少によりほぼ同数であろうと考えられる。それらのうち、既にロシア領へと逃亡していた者や、カトリック、プロテスタント、イスラム教へと改宗して強制移住の対象から外された者を除く何割かが強制移住に駆り立てられたことになる。その人数はおよそ80万人から100万人ほどとする推定もあり、欧米や日本の研究者の幾人かは、60万人から80万人という犠牲者数の推定が妥当ではないかという見解を述べている。

>犠牲になったアルメニア人は150万人とも200万人とも言われる(アルメニア政府の公式発表は150万人)。この「事実」を現在に至るまで認めていないのは、当事者のオスマン帝国を引き継いだトルコ共和国だけである。

と言われている。

研究者の間で諸説があるからといって、中国国内でもっとも信憑性が高いと信じられている説を展示してはならないという理屈は通用しないのではないだろうか。ちなみに中国でも諸説はあり、最近マスコミに出てきた説には34万人、40万人、46万人、50万人などがあった。

もし、総領事氏が「30万人は絶対に間違っている、真実はこれだ、○万人だ、証拠はこれだ」と言うのならば申し入れをする理屈は通っているが、研究者でもない総領事氏にそのようなことが言えるのだろうか。

申し入れの、この条はちょうど国内の否定論者の言い分そっくりである。私が経験してきた限りでは「30万人いなかった」と言うひとに限って、実際には○万人だ、証拠はこれだというものは一人もなく、議論をすると必ず最後には虐殺0人だと居直るのである。総領事氏がそのような否定派の一人でないことを祈る。

2.日本人の残虐性が強調された描き方である
私は記念館の展示内容を見ていないのでなんとも言えない。その上でこの主張を読むと、総領事氏は当時の「日本人の残虐性」の程度を知った上で、「実際あった以上に残虐であったようにみせる展示をしてある」と読める。はたして総領事氏は当時の「日本人」の残虐性がどの程度であったということを実際に知っているのか、どうか。

また、私が知る限り、中国が「日本人」が悪かったという思想をこれまで提示したことはないように思う。「日本軍」や「日本帝国主義、日本軍国主義」が悪い、残虐だということは言ってきた。それが「日本人」が残虐、つまり日本人全体が残虐であるという展示をするように変化したのか、一度、記念館を実地に検分してみたいものだ。


3.日本人の残虐性を強調した写真の信頼性が疑問視されている

この項も前項と同様、総領事氏が当時の「日本人」の残虐性がどの程度であったということを実際に知っているのか、どうか、きわめて疑わしい。「写真の信頼性が疑問視されている」という下りは松尾一郎や東中野修道の「写真判定」をもろに受け入れているのでは、と懸念される。

私の知る限り、東中野らが「検証」した写真の中に、ニセ写真、つまりヤラセ写真とか捏造写真と判定されてしかるべきものは一枚もなかった。改修以前の記念館に展示されていた写真のほとんどは日本兵、日本の新聞記者の撮影したものであった。これらの中には明らかに事件当時の南京で撮られたものではないものが、いくつかあったが、それらさえも華南一帯で行われた日本軍の残虐行為の記録であった。

もし、総領事氏が写真の説明文に明らかな誤りがあるのを見てとったのなら、証拠を持って指摘すべきである。
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