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昨日の憲法記念日、「朝日新聞」にマイニア氏へのインタビューが掲載されていました。大変興味深い内容で、またマイニア氏の考えを知る上で貴重なものだと思いますので、最初の方だけ紹介しておきます。
―マイニアさんの著書は,日本でよく読まれています。 「私はこの本を、ある特別の関心から米国の読者のために書きました。60年代のベトナム戦争への批判です。米国がインドシナで繰り広げられた行為は、道義的に支持できないものでした。東京裁判に表れた偏狭で自己中心的な米国の考え方が、後のベトナム介入の過ちにつながっていると考えたのです。この本は、米国人向けに書いた米国批判の本なのです」 「ところが、この本が日本語に訳されると、東京裁判を否定する日本の保守派の人たちは、自分たちの味方が現れたと喜んだわけです」
―どうもねじれがあるようですね。 「同じようなことが、東京裁判の役割を肯定する側の歴史家・家永三郎氏の著書『太平洋戦争』が英語に訳されたときにも起きました。米国の保守派は、『やはり私がちが正しいのだ。日本が間違っていると日本人の歴史家も言っている』と考えました。米国の左は日本の右に歓迎され、日本の左は米国の右に歓迎されるというわけです」 「多くの日本人は私の本を誤解しています。東京裁判には過ちがあり、欠点の多い裁判でしたが、私は、日本の戦前の政策を免責したり、弁護したりするつもりはない。法的には無罪であっても、歴史的な責任の問題は残っている。ただし、あのような裁判で裁こうとしたことは間違いだったというのが私の主張です。どんな文脈で言われているかを理解することが大切です」 (以下略)
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