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[40]Politics versus reality(政治対真実)ネイチャー3月17日号論説 とほほ 05/3/22(火) 20:48
[43]帝京大鑑定は最初の発表からして「科学」が後景に退き「政治」が前面に出たもの... ピッポ 05/3/23(水) 0:26
[44]週間金曜日12月24日号 ピッポ 05/3/23(水) 1:41
[45]朝鮮中央通信社備忘録(全文) ピッポ 05/3/23(水) 2:13
[46]日本側反論文書 ? ピッポ 05/3/23(水) 2:47
[47]2月のオンライン版Nature記事 ピッポ 05/3/23(水) 3:15
[63]Nature記事に対する日本政府の対応 ピッポ 05/3/23(水) 22:28
[77]Re:帝京大講師が科捜研科長に ピッポ 05/3/27(日) 15:27
[78]Re:政治対真実(amlでの議論) とほほ 05/3/27(日) 16:59
[79]Re(1):Natureの真意 ピッポ 05/3/27(日) 17:50
[80]Re(2):Natureの真意 とほほ 05/3/27(日) 18:19
[81]Re(3):Natureの真意 ピッポ 05/3/27(日) 18:58
[143]吉井講師の用いたnested PCRという鑑定法について とほほ 05/4/7(木) 23:39
[173]ネイチャー4月6日号 とほほ 05/4/11(月) 19:27
[445]DNA鑑定と疑惑 ヘラルド・トリビューン とほほ 05/6/6(月) 1:35
[2008]Re(1):政治対真実(NHKプロバガンダ報道止まず) とほほ 06/1/16(月) 5:50
[2011]Re(2):政治対真実(NHKプロバガンダ報道止まず) うさぎ 06/1/20(金) 2:14
[2701]めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/4(火) 0:37
[2702]Re(1):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る とほほ 06/7/4(火) 0:47
[2703]Re(2):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/4(火) 1:01
[2704]Re(3):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る とほほ 06/7/4(火) 1:13
[2705]Re(4):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/4(火) 1:26
[2707]Re(5):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/4(火) 1:59
[2708]Re(6):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/4(火) 2:01
[2709]Re(7):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る とほほ 06/7/4(火) 3:00
[2716]Re(8):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/4(火) 18:42
[2718]自画自賛 七生報国 06/7/4(火) 19:01
[2726]Re(1):自画自賛 とほほ 06/7/5(水) 11:56
[2711]Re(5):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る とほほ 06/7/4(火) 3:18
[2714]Re(6):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/4(火) 18:27
[2727]Re(7):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る とほほ 06/7/5(水) 11:59
[2730]Re(8):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/5(水) 14:09
[2732]Re(9):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る とほほ 06/7/5(水) 14:26
[2733]Re(10):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語... 七生報国 06/7/5(水) 14:31
[2734]Re(11):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語... ピッポ 06/7/5(水) 14:44
[2735]Re(11):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語... とほほ 06/7/5(水) 14:46
[2827]Re(12):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語... とほほ 06/7/12(水) 15:41
[2731]Re(8):めぐみさんの遺骨「他人の遺骨が混じったかも」金英男氏、姉英子氏に語る 七生報国 06/7/5(水) 14:21

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[40]Politics versus reality(政治...
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 とほほ E-MAILWEB  - 05/3/22(火) 20:48 -

引用なし
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   以前、旧思考錯誤で科学への政治介入の危険性について科学と教育と政治と言うタイトルで投稿したことがありますが、正に日本の政治状況はますます混迷の度合いを深めていくようです。危機感を持つべきでしょう。

さすがに科学誌としての世界的権威のネイチャー論文、日本の御馬鹿政府ではとても太刀打ちできません、完璧な日本政府への反論です。
翻訳文がAMLへ流れましたので転載します。改行、段落等WEB用に修正してあります。

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From:   "Ryuzaburo Noda" <nodarr.193@do9.enjoy.ne.jp>
Reply-To: "Alternative Information for People's Movements Mailing List" <aml@list.jca.apc.org>
To:    "AML" <aml@list.jca.apc.org>
Subject: [AML 0866] Re: ネイチャーの新しい論説  (翻訳修正)

<前略>

政治対真実 (翻訳修正版)

 日本の政治家たちは、それがどれだけ不愉快であろうとも、科学的不確定性を直視しなければならない。彼らは北朝鮮との論争において外交的手段を用いるべきであり、科学的整合性を犠牲にすべきではない。

 日本の内閣総理大臣 小泉純一郎氏は、日本のある大衆週刊誌によれば、先月のネイチャーのニュース記事のためフラストレーションで頭を抱え込んでいる。

 1977年に13歳で北朝鮮に拉致された横田めぐみさんがまだ生きているかどうかが争われている。2002年、北朝鮮は13人の日本人を拉致したこと、彼らの幾人かを海岸から連れさったことを認めた。それ以後、北朝鮮の拉致被害者に関する情報提供の不熱心さが両国間の紛糾を招いている。(ネイチャー2005年433巻、445頁参照)

 横田さんを含む拉致被害者の殆どが死んだという主張は信じ難い。北朝鮮は昨年日本に送った遺骨は彼女のものだと言っている。しかし日本の鑑定はDNAは誰か別人のものだということを示し、北朝鮮軍は彼女をまだスパイ育成のため使っているのではないかという疑惑を生んでいる。

 日本が北朝鮮のすべての声明を疑うことは正しい。
しかしDNA鑑定の解釈は科学の政治干渉からの自由の限界を踏み外している。鑑定を行った科学者へのネイチャーのインタビューは、遺骨が汚染されていて、当該DNA鑑定を結論の出せないものにしている可能性を提起したものである。

 この提言は北朝鮮が欺瞞の権化と映って欲しい日本の政治家にとって快いものではなかった。

 日本政府はこの記事に対し鋭敏に反応した。伝えられるところによると、内閣官房長官細田博之氏は記者会見において、ネイチャーの記事は“不適当な表現”を含んでおり、科学者の発言を誤って書いていると主張した。細田氏は記事のなかの意見は“一般論”であって、当該ケースについて述べたものではないと語り、このことは科学者にも確認していると付け加えた。
一方、その科学者自身は、見るところ、もはやインタビューにも応じられない状況にある。

 遺骨は汚染されていたかもしれないということは避けようのない事実である。この悲惨な出来事中に、骨がどんな経路を辿ったかを誰が知り得ようか。北朝鮮によれば、遺体は発掘前、2年間埋められ、1200℃で火葬され、その後、小サンプルが日本に送られる以前、女性の夫の家に保管されていた。北朝鮮がうそをついている可能性は大いにありうる。しかし日本が期待するDNA鑑定がこの問題を解決することはない。

 問題は科学にあるのではなく、政府が科学の問題に干渉していることにある。科学は、実験、およびそこから生じるすべての不確定性が精査に開放されるべきだという前提の上に成り立つ。鑑定はもっと大きなチームでなされるべきだという他の日本人科学者の主張は説得力をもつ。日本はなぜ一人で研究している一科学者に鑑定を委ねたのか。そして彼はもはや鑑定について語る自由さえ失っているかに見える。

 日本の政策は外交的失敗―より正確には、日米安保体制の失敗―の穴埋めのための必死の努力のように見える。安保体制は日本の安全及び極東における国際平和と安全の維持と引き換えに不人気な基地を日本におく権利を合州国に与えるものである。

 日本はUSの支持のもと、北朝鮮に対して別のレバーをひくことができたであろうか。答えは明確ではない。しかし別の問い方もできる。
もしもある全体主義国家がスパイ候補に25年間言葉を教えるために、US市民を海岸から拉致し連れ去ったとしたら、ジョージ・ブッシュあるいは他のUS大統領はDNA鑑定結果で言い争いつつ、遺灰の袋をもってそこにたたずんでいるであろうか。

 日本の政治的、外交的失敗のつけの一部が、科学者にまわされようとしている。実験から結論を導き、実験に関する合理的な疑問を呈することを仕事とする科学者に。しかし、北朝鮮と日本の間の紛糾はDNA鑑定では解決されないであろう。同様に、DNA鑑定結果の解釈は両国どちらの政府によっても決着がつかないであろう。北朝鮮と交渉することは確かに面白くない、しかしそのことは科学と政治の分離のルールを破ることを正当化するものではない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 翻訳 野田隆三郎
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119 hits

[43]帝京大鑑定は最初の発表からして...
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/23(水) 0:26 -

引用なし
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   帝京大鑑定結果は、
最初の発表からして「科学」が後景に退き「政治」が前面に出たものでした。その後、鑑定書の科学的な全貌が明らかになるかと思われましたが、そうした続報はなかったのでした。おそらくマスコミには公開されなかったのではないでしょうか?

マスコミもまた、科学報道をやめ、事件報道、政治報道に終始したのでした。
そこで、当時の記事をロムしたサイトを探しましたら、さすがです。

北朝鮮・チベット・中国人権ウォッチ−東北アジアの全ての民衆に<人権>
http://watch.blogtribe.org/
http://watch.blogtribe.org/entry-65780c4ed9da67a8b91237890962843b.html
ここには、冷静で詳しい東京新聞の記事などがありました。

以下引用します。

======================================

『遺骨』 めぐみさんと別人 2人分DNA検出(東京新聞 04.12.09)


 警察当局は八日、北朝鮮が十一月の第三回日朝実務者協議で拉致被害者横田めぐみさん=失跡当時(13)=の「遺骨」として提供した骨について鑑定した結果、横田さんのDNAとは異なる別人のものだったと発表した。鑑定結果は帝京大学医学部によるもので、鑑定書は現在作成中という。北朝鮮が第三回協議で提示した拉致被害者の安否再調査結果全体の信ぴょう性が大きく揺らぐ形となり、国内で北朝鮮に対する批判が高まるのは必至だ。 

 警察当局によると、帝京大の鑑定結果は七日に報告された。骨から二人の人物のものと判断されるDNAが検出され、いずれもめぐみさんのDNAとは異なっていた。鑑定結果は八日、内閣拉致被害者・家族支援室から両親の横田滋、早紀江さん夫妻に伝えられた。

 拉致被害者家族会が政府から受けた説明によると、日本側が受け取った骨のうち、四個の骨片から同一のDNAが、別の骨片一個からそれとは別のDNAが検出されたという。

 一方、警察庁の科学警察研究所の鑑定では、高温焼却されているなどのために、DNA検出が困難だったという。

(略)

 北朝鮮側は「めぐみさんは入院中の病院で自殺した。遺体はいったん病院の裏山に土葬されたが夫が二年半後に掘り返して火葬した」と説明。死亡時期について、二年前の「一九九三年三月十三日」という説明から「九四年四月十三日」と訂正していた。

(略)

 北朝鮮側は十一月の実務協議で安否不明十人について「八人死亡、二人不明」という従来と同じ再調査結果を提示。これをめぐり約五十時間に上るやりとりがされたが、政府は「北朝鮮の説明には不自然な点や疑問点が残る」としていた。

■骨の形からも別人の可能性

 北朝鮮が横田めぐみさんの「遺骨」として渡した骨は、骨相学による鑑定でも、めぐみさんと別人の可能性が出ていることが八日、関係者の話で明らかになった。

 新潟県警は、帝京大法医学教室と警察庁科学警察研究所(科警研)にDNA鑑定を、橋本正次・東京歯科大助教授(法人類学)に骨の形に基づく鑑定を依頼していた。その結果、まだ中間報告の段階だが、骨の形の特徴などから、めぐみさんとは別人の可能性が強くなっているという。

 橋本助教授は、今回の実務者協議にも代表団の一員として同行。二〇〇二年の調査では、松木薫さん=失跡当時(26)=の「遺骨」として提供された骨について、歯茎の部分などが六十歳以上の女性のものである可能性が濃厚だとして「別人」との結論を出している。

■食糧支援を当面見送り

 政府は八日、北朝鮮から提供された横田めぐみさんの遺骨とされる骨が別人のものと判明したことを受け、同日、北京の外交ルートを通じて北朝鮮に厳重に抗議した。今後も拉致事件の真相解明に向け北朝鮮側との協議を続けるが、約束していた食糧支援二十五万トンのうち、残る十二万五千トンの提供は当面見送る方針だ。

 小泉純一郎首相は八日夜、記者団に対し、「虚偽の資料を提出してきたことは極めて遺憾だ」と強調。拉致事件解決のための今後の日朝実務者協議については「交渉は続けていかなければならない。家族の皆さんのためにもここで打ち切ってはいけない」と述べた。与党内で強まっている対北朝鮮経済制裁に関しては「対話と圧力の両面を考えないといけない」と述べるにとどめた。

 ただ、細田博之官房長官は同日午後の記者会見で「精査中のほかの資料の分析結果を踏まえて対応を検討する」と述べ、制裁も選択肢との考えを示唆した。別人の遺骨を提供した北朝鮮側の姿勢に対しては「日朝平壌宣言の精神に反することは明らかだ」と批判した。

(以下略)

http://www.tokyonp.co.jp/00/sei/20041209/mng_____sei_____000.shtml


『めぐみさん遺骨』別人 経済制裁 一気に現実味(東京新聞 04.12.09)

 北朝鮮が横田めぐみさんの「遺骨」として提供した骨が八日、別人のものだと分かった。日本政府は先月、平壌で開かれた日朝実務者協議での北朝鮮の対応を「努力」と評してきただけに、見事に裏切られた格好。北朝鮮の拉致被害者安否調査の信ぴょう性も根底から覆り、国内世論が硬化するのは必至だ。経済制裁の発動が、一気に現実味を帯びてきた。

 細田博之官房長官は八日午後の記者会見で、横田めぐみさんとされた遺骨が別人と判明したことについて「先方の調査が真実でなかったと断じざるを得ない。極めて遺憾だ」と表明。「ならず者国家という人がいるが、そういう印象だ」(武部勤自民党幹事長)「非情で冷血な誠実さのかけらもない」(安倍晋三同党幹事長代理)などと、政府・与党内は怒り一色となった。

 背景には、拉致被害者家族の心情や北朝鮮に不信感を強める世論があるが、特に今回は、政府・与党内に「だまされた」との思いが強い。

 先月の日朝実務者協議で北朝鮮側は、日本が要求した百五十の調査項目について説明し、裏付ける「物証」も提出するなど、日本の注文をほぼ全面的に受け入れた。政府は北朝鮮側の対応について「誠意」と即断するのは避けつつも、「努力」と評価。それだけに、「最大の物証」である遺骨が偽物という事実に、怒りを爆発させたわけだ。

 それが北朝鮮への抗議と経済制裁論となり、政府は早速、北朝鮮側に「日朝平壌宣言の精神に反する」と抗議した。同宣言は日朝協議のよりどころとなってきただけに、北朝鮮側の今後の対応次第では、協議自体どうなるか分からないとけん制したものだ。

 政府は、小泉純一郎首相が五月の再訪朝で約束した食糧支援を当面見送ることを決定。首相は依然、制裁発動に慎重な姿勢だが、外務省首脳が八日、「(北朝鮮が提出した)資料の分析結果を待ちながら、早急に検討していく」と述べるなど、制裁発動を含めて検討する方針に転じた。

(以下略)

http://www.tokyonp.co.jp/00/kakushin/20041209/mng_____kakushin000.shtml


細田長官の記者会見要旨(大分合同新聞 04.12.08)

 細田博之官房長官の8日の記者会見要旨は次の通り。  【冒頭発言】北朝鮮から「横田めぐみさんの遺骨」として渡された骨は、帝京大法医学研究室でのDNA鑑定の結果、めぐみさんのものではないという結論が出た。この件は北朝鮮の調査結果の中でも核心的な部分。北朝鮮の調査が真実でなかったと断じざるを得ず、極めて遺憾だ。今後の北朝鮮への対応については持ち帰った他の資料の精査を急いでおり、これも含めて早急に検討する。  【日朝平壌宣言】(北朝鮮側の対応は)日朝平壌宣言の精神に反するのは明らかだ。北京の外交ルートを通じ今日にも厳重抗議し、真相究明を迫る。  【経済制裁】(経済制裁も)含め、他の資料の分析を待って対応を検討する。資料の精査には1、2週間かかる。今後の日朝間の交渉に非常に大きな障害だ。  【鑑定結果】他人の骨が複数あったようだ。男女の別や年齢は分からない。どのようなサンプルをとっても横田さんのDNAはなかった。  【食糧支援】このような状況で、さらなる支援を行うことは難しい。

http://www4.oitapress.co.jp/news2.cgi?D=CN20041208&ID=CN2004120801002164.1.N.20041208T182717&J=Detail&UP=20041208T182717


渦巻く怒り「制裁を」 横田さん夫妻、生存への望みも(河北新報 04.12.09)

(略)

 めぐみさんのものとして渡された「遺骨」が別人と判明したのを受けて、滋さんと早紀江さんらは8日、東京都内で会見した。2人は「生存を信じている」と安堵(あんど)の表情をみせたが、人の尊厳を踏みにじる結果に「ここまでばかにされて許せるのか」と、怒りの声が上がった。

 「ほっとしました」。会見では、家族4人そろって同じ言葉を口にした。「遺骨」とされる骨が届けられてから20日以上がたつ。めぐみさんの弟拓也さん(36)は「本当に長くつらい日々を過ごしてきた。顔や口には出せなかったが、どのような結果が出るか心配していた」と振り返った。

 「鑑定不能」とされれば、その先どうしたらいいのか。そんな不安を抱えながら、最初から「信じていません」と繰り返してきた早紀江さんの表情も晴れた。「鑑定不能と出ると思っていたが、生存の望みが強い」と滋さんはほほ笑んだ。

 「夫が大切にしてきた遺骨」。そう称して他人2人の骨を家族に示した北朝鮮。あまりの無神経さに、拓也さんは「きょうは本当に怒っていい日だ」と声を張り上げた。もう1人の弟哲也さん(36)も「めぐみの尊厳をもてあそんだ代償、横田家をなめた代償、日本を軽んじた代償はあまりにも大きい」と、経済制裁の実施を強く求めた。

 早紀江さんは「どんなに残酷で、冷酷で、人間の本質から外れたことをやっている国かはっきりした」と、北朝鮮への怒りをあらわにした。
 「必ず生存していると信じて運動を続ける」。滋さんは、そう決意を表明。家族会と救う会は「経済制裁の即時実施」を訴える声明を出した。

◎抗議声明

 拉致被害者家族会と救う会が8日発表した抗議声明は次の通り。

 本日、北朝鮮金正日政権が横田めぐみさんの遺骨と称してわが国に提供した骨が、本人のものでないことが判明した。私たちは満腔(こう)の怒りを持って遺骨ねつ造に抗議する。

 金正日政権は松木薫さんの遺骨をねつ造し、死亡とされた8人全員の死亡診断書をねつ造していたことがこれまで分かっていたが、夫という男が持ってきた遺骨もねつ造であった。真実の力は悪に勝つということが証明された。ねつ造を暴いてくださった関係者の努力に感謝したい。

 わたしたちはすでに、現在のままの圧力抜きの交渉では拉致問題解決にはつながらない、経済制裁を発動して解決を絶対図るという国家の意思を示してほしいと求めてきた。今日の結果はこの私たちの主張が正しいことが証明された。経済制裁の即時実施を国民の怒りの声に合わせて、ここに強く求めるものだ。

http://www.kahoku.co.jp/news/2004/12/20041209ri01.htm


DNA鑑定、決め手は母子照合 横田めぐみさん遺骨別人(朝日新聞 04.12.09)

 今回の鑑定の決め手は、細胞内のミトコンドリアと呼ばれる器官に含まれるDNAだった。ミトコンドリアのDNAは主に母親から受け継ぐ。帝京大法医学研究室は、横田めぐみさんのへその緒から得られたDNA情報、娘キム・ヘギョンさん、母早紀江さんのものとの照合から、今回の遺骨がめぐみさんのものではないと断定した。

 DNAは、細胞内の核やミトコンドリアにあり、4種類の塩基が並ぶ二重らせん構造になっている。この塩基配列の個人差を調べることで個人識別が可能になる。

 DNA鑑定の捜査利用は89年に始まり、昨年は1159件の事件で使われた。警察庁によると、最新の鑑定方法による個人識別の確度は、同じ型を持つのが約1億8000万人に1人になっているという。

 微量の体液や毛根があればDNA鑑定は可能で、骨については焼かれずに硬い状態で残っていれば確実にできる。

 ただ、DNAは炭素を含んだ有機化合物で、高熱を加えれば分解する。法医学の専門家は「一般的に火葬後の骨は鑑定がきわめて難しい。DNAは酸と腐敗に弱い。酸性土壌に長く埋葬されていたとしたら、その可能性はさらに低くなる」と話す。

 遺骨のDNA鑑定については、帝京大とともに警察庁科学警察研究所(科警研)でも進めていたが、結果は出ていない。DNAの検出そのものが難航している。

(以下略)

http://www.asahi.com/national/update/1209/006.html

===================================
引用おわり

なお、鑑定結果をいくらかでも科学的に論じ始めたのは、
1、週間金曜日
2、朝鮮中央新報備忘録
3、(それに対する日本政府の反論)・・・これは少しも科学的反論になっていない?
4、Natureレポート
でしたか?

まあ、鑑定論文が公表されていない、ということ自体が「非科学」なのですが(笑)。
121 hits

[44]週間金曜日12月24日号
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/23(水) 1:41 -

引用なし
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   週間金曜日12月24日号

12月8日の衝撃的発表から数日たって私の疑問は、
2人分のDNAが得られたことが仮に事実だとしても、それだけでは2人分の骨だということにはならない、ということでした。

週間金曜日の義井論文では、コンタミナシオン(汚染)=コンタミネーション、というキーワードで表現されています。検出のためにPCRでDNAを数万倍に増幅しているわけですが、もし汚染の可能性があれば、それが増幅されて誤って検出される可能性も高いわけです。ましてや科警研で検出できないほどの微量で、検出限界ぎりぎりだとしたら、骨を触った人の汗のDNAといった汚染が、いっそう問題になってきます。つまり、SN比がとてつもなく悪いわけで、バックグラウンドノイズをいかに排除できたかかが、鑑定の一番肝心なところとなります。しかし、記者発表ではそうした科学的説明が何も無かったのです。

報道で繰り返されたのは、「帝京大の鑑定技術の高さ」と言う言葉だけでした。


週間金曜日12月24日号のロムは、
百済くん Project
http://www.geocities.jp/ku_da_ra/Top_main.htm
です。

(引用はじめ)
====================

P63.論争
遺骨のDNA鑑定結果をめぐる歪んだ解釈(義井豊)


 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が提出した横田めぐみさんの遺骨といわれる骨のDNA分析の結果で、横田さんの遺骨でないという結果が出たとして政府、遺族がその結果について北朝鮮の欺瞞を声高に非難している。

 はたして、DNA鑑定そのものは正当に行われたのだろうか。科学警察研究所は、提供された遺骨からDNAが抽出できなかったとしてその鑑定にまで至っていない。ところが、もう一方、帝京大学は、五つのサンプルから四つは同じ人物、一つは別の人物というDNAを抽出し、いずれも横田めぐみさんのDNAと違うと判定している。政府は、なぜかこの帝京大学の結果を当然のように結論として採用した。果して、その結果といわれる内容と採用の仕方に科学的根拠と正当性があるだろうか。

 まず、一般論として、二つの研究機関が分析を行って片方がDNAの検出ができなかったということは、もともとこれらの遺骨のDNAが極く僅かだったからである。提供されたいた骨が焼かれているということが伝えられているからなおさら微少のDNAしか検出できない事は想像に難くない。

 DNA摘出はかなり困難な状態だったと思われる。この場合は、さらに検出方法は注意を要する。僅かしかDNAが検出できない場合、付着している微妙なDNAを感じ取って複数人のDNAを検出するケースがよくあるといわれる。遺骨はDNA検出作業をする研究室や過去に複数の人が触っていたためにコンタミナシオン(汚染)されていた可能性がある。その為に、触った人のDNAが検出されるケースが多い。

 DNAが検出できなかったという事実と検出できた事実は、同じ科学的事実である。法医学のための設備として世界的な環境にあるはずの科警研が検出できなかったこともまた、無視すべきでない結論のはずである。結論を採用するとき、委託した二つの研究機関の結論が一致した時それを採用すべきだろう。

 今回のように一致しなかった場合は、最低限さらに第三の研究機関に分析を委託すべきだ。それができないならば、当然、結論は、二つの事実を併記するか、結果不明というのが結果だろう。

 片方の結果を採択したその根拠に対する科学性がなく、まったく意味不明な結論の出し方といわざるをえない。さらにそこから、北朝鮮の不誠実を言うのは、あまりに性急である。食糧援助を中止し、経済制裁云々の決定につなげることには、科学分析の方法を歪曲して政治的に利用しているに過ぎないと思える。

 北朝鮮は、自分たちの都合のよいように事実を改ざんしてきた。しかし、同様に小泉政権もまた事実を都合よく解釈していることは、分りやすいほど明らかで、そのために国民は日々不都合な場所に追いやられているのが現実に見える。

義井 豊(在ペルー)


ひと言:かねてから、このDNA鑑定には疑問があると記してきましたし、日本の報道を注視してきましたが、やっとまともな意見が出てきました。在ペルーとは拍子抜けですが、ただ、日本在住者だとそれなりの危険をともなうだろう。保守派はお決まりの北の工作員説を唱えると思うが、内容を各個人が先入観にとらわれずに判断する努力が必要でしょう。

=============
(引用おわり)
124 hits

[45]朝鮮中央通信社備忘録(全文)
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/23(水) 2:13 -

引用なし
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   朝鮮中央通信社備忘録(全文)


帝京大の鑑定内容がいかなるものだったかは、私たちには想像するものでしかなかったのですが、その要約は「朝鮮から提示された情報、物的証拠の精密調査結果」として北朝鮮当局に伝えられました。

その結果、朝鮮中央通信社備忘録が発表されました。わたしたちはまた、北側の文書から帝京大の鑑定内容を推し量るという、非科学的営為を強いられたのでした。


阿修羅より転載
朝鮮中央通信社備忘録(全文) 日本は反朝鮮謀略劇の責任から絶対に逃れられない
http://www.asyura2.com/0502/war67/msg/899.html
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 既報のように、朝鮮中央通信社は24日、「日本は反朝鮮謀略劇の責任から絶対に逃れられない」と題する備忘録を発表し、横田めぐみさんの遺骨「鑑定結果」はねつ造であったことを暴露した。その全文は次のとおり。
[朝鮮新報 2005.1.27]

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 既報のように最近、日本は日本人女性横田めぐみさんの遺骨「鑑定結果」をねつ造し、それに付け入って殺伐とした反朝鮮騒動を繰り広げている。

 日本の極右勢力と政界の人物が「北朝鮮人権法案」の成立と制裁を唱えながらわれわれとの対決局面をつくり出しており、日本政府は自国が提起した日本人「安否不明者」の解明のため今までわれわれが傾けた誠意と努力、その結果を全面否定し、すでに約束した人道的支援を中断した。

 朝鮮中央通信社は、朝鮮民主主義人民共和国政府の委任によって人民保安省と法医学専門家が分析した資料に基づいて日本の反朝鮮謀略劇である遺骨「鑑定結果」の真相を内外に告げるため、この備忘録を発表する。

1 日本の遺骨「鑑定結果」は徹底したねつ造

 横田めぐみさんの遺骨について言えば、彼女の夫から2004年11月14日、朝・日政府間実務接触に参加するため、平壌入りした日本政府代表団団長である藪中三十二外務省アジア大洋州局長(当時)が第3者の介入なしに直接手渡されたものである。

 2004年11月15日、日本政府代表団が帰国した後、日本の警察庁は横田めぐみさんの遺骨を犯罪関連の「証拠物」と見なし、刑事訴訟手順に従うという口実のもと、新潟県警察本部を押し立てて鑑定依頼書を出すようにし、科学警察研究所、帝京大学、東京歯科大学でDNA鑑定と骨相学に基づく鑑定で精密検査を行うようにした。

 数日間にわたる検査の結果、科学警察研究所は「遺骨が高温で焼かれたのでDNAを検出することができなかった」という結論を下し、東京歯科大学も骨片が微細であるため、鑑定は困難という立場を表した。

 ところが2004年12月8日、日本内閣の細田博之官房長官が急に記者会見を開き、「北朝鮮が横田めぐみさんのものであると提供した遺骨がDNA鑑定の結果、他の2人の骨を混ぜたものであることが判明した」と発表した。

 これとともに、日本外務省も2004年12月25日、北京駐在代表部を通じてわれわれに送ってきた「朝鮮から提示された情報、物的証拠の精密調査結果」という文書で、「朝鮮側から横田めぐみさんの遺骨であると提供された骨に対してはDNA検出可能性のある骨片10個を慎重に選定して警察当局が国内の最高水準にある帝京大学と科学警察研究所に検査を依頼した。その中で、帝京大学に検査を依頼した骨片5つのうち、4つからは同じDNAが、そして他の1個から異なるDNAが検出された。しかし、どちらのDNAも横田めぐみさんのDNAとは異なるという検査結果報告が出た。これは、国内最高水準の研究機関による客観的で、正確な検査結果である」とした。

 しかし、日本政府が断定した「国内最高水準の研究機関による客観的で、正確な検査」にはあまりにも疑問点が多い。

 疑問点は第1に、同時に鑑定の依頼を受けた科学警察研究所ではDNA検出ができなかったのに、帝京大学では「結果」を得たということである。

 帝京大学では、火葬した遺骨からミトコンドリアDNAを分離し、横田めぐみさんの臍帯と対照して識別鑑定を行ったという。

 帝京大学の「鑑定結果」は「奇跡」だと言えるかも知れないが、1人の遺骨を「2人」の遺骨に「鑑定」したことについては明白に科学的であると言えない。

 ここで問題は、日本政府が全国の警察機関からこれまで数多くの遺骨を依頼され、世界最新設備を持って鑑定を行ってきた歴史と経験のある科学警察研究所でDNAを検出できなかった事実についてはその科学性に背を向け、帝京大学のDNA「鑑定結果」だけを絶対視したことである。

 これに関連して、日本の週刊誌「週刊金曜日」(2004年12月24日号)は、「DNAを検出できなかったという事実と検出できたという事実は同じ科学的事実である。法医学のための設備として世界的な環境にあるはずの科学警察研究所が検出できなかったこともまた、無視すべきでない結論のはずである。結論を採用する時、委託した2つの研究機関の結論が一致した時それを採用すべきであろう。食糧支援を中止し、経済制裁うんぬんの決定につなげることには、科学分析の方法をわい曲して政治的に利用しているに過ぎないと思える」と暴いた。

 自他ともに認めているように、ひとつの対象を置いて2つの研究機関が分析した鑑定結果が相反する場合、それに対する評価においてどちらか一方のものだけを絶対視するなら、それは科学性と客観的妥当性が欠如したものだと言うべきであろう。

 疑問点は第2に、遺骨鑑定のための分析方法である。

 帝京大学は、遺骨鑑定にミトコンドリアDNA分析方法を適用したという。

 しかし、人間の血筋を解明するこの方法も、まず骨片の中に存在する細胞を採取し、その中からDNAを選別してこそ可能である。

 わが国では、普通平均1200℃で死体を火葬している。

 1200℃の高温で火葬した遺骨を、DNA分析方法で鑑定しても個人識別が不可能だというのは一般的な常識である。

 遺骨を1200℃の高温のなかで燃焼すれば、すべての有機物質が酸素と結合して気体状態で空中に飛び散り、無機物質である灰分だけ残ることになり、この灰分も一定の期間、外見上、形体を残すことはできるが、それも外部的作用が少しでも加えられると、形体すら維持できない。

 それゆえ、帝京大学が1200℃の高温状態で燃焼した遺骨から細胞を採取し、それを培養、増殖させる方法でDNAを鑑定したというのは信じがたいことである。

 これについては、日本の週刊誌「アエラ」(2004年12月27日号)が、「DNAは熱に弱く、火葬した骨に残っていることは普通は期待できない。今回も実力では日本のトップと見られる警視庁科学警察研究所の分からは(DNAを)検出できなかったようだ。帝京大学の鑑定結果が正しいとすれば、素人が薪で焼いたためむらができて、偶然、熱が伝わらない部分ができ、奇跡的に細胞が残っていたことになろう」と暴いた。

 疑問点は第3に、横田めぐみさんの遺骨に対する帝京大学の「DNA識別鑑定書」に記された分析内容の前後が合わないことである。

 「鑑定書」によると、帝京大学ではミトコンドリアDNAに対する分析が同じ区域内で塩基配列が骨片1はC型に、骨片2、3、4はA型、骨片5はAG、CT、TC混合型となっている。

 一人の遺骨のDNAを構成するヌクレオチドの塩基配列は同型で現れるが、3の型で現れ、なかでもひとつの骨片は混合型になっているというのは不思議である。

 この結果を無理に受け入れるとしても遺骨は3人、またはそれ以上の人のものと見なすべきである。

 しかし、これも日本が横田めぐみさんの遺骨は「本人ではない他の2人の骨」という結論と矛盾する。

 特に、骨片5に対する1回目と2回目の分析結果が相異なるのは理解できない。

 骨片5に対する2回目の分析では1回目の分析と同じミトコンドリアDNAの切れ端を2倍に増加したため当然、1回目の分析結果を立証できる同じ分析結果が出なければならないが、完全に相反する結果が出た。

 小さなひとつの骨片から相反する分析結果が出たというのは科学的に完全に矛盾することから、外部からのトリックとしか考えられない。帝京大学の「鑑定書」に「骨片5は分析限界区域にあり、再生成において問題を抱えている資料であることは明白である」と指摘されたのは「鑑定結果」を科学的に保証できないということを示している。

 また、遺骨表面でDNAが増幅しなかったというのも疑いを大きくさせている。

 「鑑定書」には、骨片に汚染物質の付着を予想してまず、超音波洗浄をし、ここから出た不用物に骨片に適用した同様の方法でDNA抽出を試みたが、増幅が認められなかったため、自分たちが鑑定したのは骨の表面に付いている汚染物質ではなく、骨の中にあるDNAであると記されている。

 横田めぐみさんの遺骨は普通の人々の遺骨と同じように火葬、運搬、保管過程で多数の人々が扱った。

 1200℃の高温で燃焼した遺骨からDNAを分離するほどの鋭敏な鑑定であれば骨片の表面に付いた不用物を鑑定する時、その遺骨に直接手をあてた人々に対するDNAも検出されるべきであったが、検出されていないというのは多くの疑問を抱かせる。

 これは結局、「鑑定」の信憑性を認めてもらおうとしたことであろうか、そうでなければ横田めぐみさんの遺骨からDNAの検出が不可能になるや情報機関や特定の機関、人物が意図的に他人の骨を大学に送り鑑定するようにしたという結論に至る。

 DNAの鑑定に明るい帝京大学の石山あき夫法医学名誉教授が、日本では「北朝鮮から2人分の人骨が来たとみるのが一般的だが、鑑定中に誰かのDNAが混じった可能性も否定できない」(毎日新聞2004年12月18日付)と述べたのは決して理由なきことではない。


 この他に、遺骨鑑定の手順と形式にも問題がある。

 DNAを利用した多形分析は非常に鋭敏で、細密な分析であるため、外部から操作が少しでも加えられても分ヘに大きな誤差をもたらすのは必至である。

 一般的に鋭敏なDNA検査は政治的性格を大きく帯びているため、必ず専門家が立ち会いしなければ医学的、法律的見地から見る時、客観性が認められないことになっている。

 さらに、横田めぐみさんの遺骨「鑑定結果」が朝・日関係に無視できない影響を及ぼすということを考慮に入れる時、こうした要求がさらに重要な問題として提起される。

 しかし、日本政府がわれわれに送ってきた「鑑定書」には分析者は言うまでもなく、立会人の姓名も明示されていない

 日本政府が立会人もない「鑑定文書」、分析者の姓名と分析機関の公印もない文書をもって「客観性のある科学的検査」であるとして、なんらかの「解明」をうんぬんすること自体がわが朝鮮に対する重大な冒とくにほかならない。

 諸般の事実は、日本が持ち出している遺骨「鑑定結果」なるものが、体質的にわが朝鮮に反対する極右勢力とこの勢力と結託して自分の政治目的を達成しようとする不純な連中のねつ造品であることを如実に実証している。

2 信頼できない日本

 われわれは過去、わが国を武力で占領し、史上類例のない野蛮な植民地支配を実施し、わが人民に前代未聞の不幸と苦痛を被らせながらも、60年の歳月が流れようとしている今日も、その清算を回避している日本に対するわが軍隊と人民の憤りが噴出しているなかでも、拉致問題を解決するために可能な限りの誠意と努力を尽くした。

 拉致問題が、日本政府の終始一貫した反朝鮮敵視政策とそれによるわが人民の激昂した反日感情を背景に生じたことを考慮に入れる時、日本政府にも問題の責任がある。

 しかし、われわれは2002年9月の朝・日平壌宣言の採択以降から2004年7月までの期間に拉致生存者とその家族、そして拉致被害者ではない米国人のジェンキンス氏と彼の二人の娘も日本に帰した。

 また、難関は多かったが、日本政府が提起した日本人「安否不明者」の生死可否を再調査し、確認するため、国家的な措置を講じて調査委員会を組織し、誠意ある調査活動を行ったし、2004年8月と9月の北京接触に続いて11月に平壌で行われた朝・日政府間実務接触で「安否不明者」が死亡したこととその原因、生存時期の生活経緯など、その期間の調査結果に対して日本側に具体的に通報し、それを立証できる証拠資料の提示、証人との面談など実際にわれわれはできる限りを尽くした。

 これに対して、日本側団長である藪中三十二外務省アジア大洋州局長(当時)は、平壌で行われたわれわれとの公式接触の際、「これまで調査委員会が積極的に協力してくれたことに対してありがたく思う」としながら、今回、自分らが「いろいろな事件確認資料を手にし、証人および関係者との面会などをするように協力してくれたのは調査委員会の誠意として受け入れたい」と発言した。

 また、「安否不明者」の解明において基本は横田めぐみさんであるため、「彼女の死亡を確認し、日本の人々を納得させるため、彼女の遺骨を必ずや引き渡してほしい、遺骨は当然、彼女の父母に伝えなければならないのでお願いしたい」としながら、横田めぐみさんの夫との会見と遺骨の引き渡しを何度も哀願するように懇請した。

 そして、横田めぐみさんの夫と会って遺骨を受け取る時に日本側団長は「横田めぐみさんの夫からめぐみさんの遺骸をわたしが直接受け取った、これをめぐみさんの両親に直接渡すということを約束する、公表しない」という自筆内容を文書化し、サインまでした。

 しかし、日本側は遺骨を持ち帰っては公表程度ではなく、東京都港区の会館に展示しておき、もともと土葬した遺骸をわれわれが意図的に出土し、鑑定できないように火葬したと言いがかりをつけて反朝鮮謀略騒動に火をつけた。

 この他にも、われわれが積極的に協力したことに対して表では「ありがたく思う。誠意として受け入れたい」としながら、帰国してからは「朝鮮側の説明を裏付けるものはなかった。日本政府として全く受け入れられない、誠意を欠く対応に強く抗議する」という内容の文書まで送ってきた。

 日本は、横田めぐみさんの遺骨「鑑定結果」だけをねつ造したのではなく、彼女の夫と娘との親子関係をも否定した。

 日本政府代表団のメンバーは、2004年11月12日に高麗ホテルで横田めぐみさんの夫と会って数枚の家族写真をもとに対象確認をする方法で秘密裏に彼の指紋と皮脂を採取した。

 そして、日本側団長は2004年11月14日に横田めぐみさんの夫と再会する前に粘着液を手に塗って彼と握手しながら相手の手に付着した細胞を採集した。

 このように採集した細胞を日本政府代表団内の警察庁関係者が高麗ホテルで受け取って帰国した後、科学警察研究所で細胞鑑定をするようにし、その結果を帝京大学に渡して横田めぐみさんの娘のDNAと対照鑑定するようにした。

 そして、横田めぐみさんの夫とその娘が親子ではないと事実を完全にわい曲して言論界に流した。

 この結果、日本の週刊誌「週刊現代」(2004年12月6日号)には「握手作戦」によってわれわれが「にせの横田の夫」「にせのヘギョンの父」を明かしたという謀略記事が載ることになった。

 われわれは、日本政府代表団が外交慣例に類例のない稚拙で、陰謀的な方法で横田めぐみさんの夫の指紋、皮脂、細胞などを採集したことを最初から知らなかったのではないが、それが事実を立証することにつながると見てそのまま放置した。

 日本が最初から問題の解決を願わず、いかなる場合にもわれわれに言いがかりをつけるところに焦点を合わせていたということは、日本の反朝鮮謀略団体の策動はさておき、政界の動向だけを見てもよくわかる。

 日本政府代表団が2004年11月15日に帰国してわれわれが提示した証拠資料、遺品、遺骨などに対する確認検査をする前の11月17日、安倍晋三自民党幹事長代理は東京都内で行った講演で「見る物もなく、うそにうそを重ねている。北朝鮮には圧力だけが通じ、当然経済制裁を発動する段階に至った」と暴言した。

 これに先立って11月16日、中山成彬文部科学相、小池百合子環境相の閣僚らは記者団に「われわれが怒っていることを見せる時期がきた」「経済制裁などいろいろな圧力を重視すべきだ」「国際社会の場でもアピールしていかなければならない」と唱え、超党派国会議員組織である「拉致議員連盟」は総会でわれわれに対する経済制裁発動、人道主義支援の中止などを求める声明を発表し、11月18日には自民党が5段階の制裁実施案を最終検討するなど、われわれに対する制裁と圧力の雰囲気を鼓吹した。

 現状況は死んだ人を生きているとし、親子間の肉親関係を否定し、にせ遺骨までつくり出す日本こそ、信じようとしても信じられず、親しく過ごそうとしても過ごすことができない国であることを如実に示している。

3 遺骨「鑑定結果」をねつ造した日本の本心

 遺骨「鑑定結果」をねつ造してまで拉致問題の解決を認めず、むしろわれわれの誠意と努力を全面否定しながら朝・日関係を最悪の対決状態へ追い込んでいる日本の下心がどこにあるのかというのは難なく察することができる。

 正しい政治哲学と理念がないことから国家外交は対米追従一路に執着し、政界は派閥と権力纂奪のための争いで月日を送って過ごしており、軍国主義の復活が危険度を越えているのが今日の日本の政治状況である。

 彼らに共通点があり、一脈相通ずる側面があればそれは拉致問題を「国民感情」の美名のもと、自己の過去清算を回避するための盾に、国際的にわが朝鮮を孤立させるための道具に、政略実現とはなはだしくは金もうけのよい手段に利用するのが「国益」に合致すると見なしていることひとつだけである。

 日本はまさに、このような「国益」のために拉致問題の解決を必死になって認めず、にせ遺骨事件をつくりあげたのである。

 しかし、日本がいくら白を黒といい、卑劣な方法で政治目的を達成しようとしても横田めぐみさんの遺骨「鑑定結果」をねつ造し、わが朝鮮を謀略で害した責任から絶対に逃れられないということをとくと知るべきである。

 日本政府は横田めぐみさんの遺骨が本人のものではないと言った以上、われわれが累次求めたとおり遺骨をたしも引きもせずに原状のまま送還し、「鑑定結果」ねつ造事件の真相を徹底的に究明し、責任ある者を厳重に処罰すべきであろう。

 2005年1月24日
 平壌

[朝鮮新報 2005.1.27]

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[46]日本側反論文書 ?
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/23(水) 2:47 -

引用なし
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   遺骨「鑑定結果」はねつ造、というのが朝鮮中央通信社備忘録だったが、それが果たして科学的結論なのか、科学的粉飾を凝らしただけのものなのか?

それこそ、日本政府は北朝鮮の主張を科学的に粉砕するチャンスであった。
しかし
報道された限りでは、日本側反論文書は・・・


北朝鮮・チベット・中国人権ウォッチ−東北アジアの全ての民衆に<人権>
http://watch.blogtribe.org/day-20050211.html
より
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・日本側反論文書の要旨(中国新聞 05.02.10)

 日本側反論文書の要旨は次の通り。

 【総論】

 北朝鮮の備忘録は、横田めぐみさんの「遺骨」とした骨片に関する日本政府の鑑定結果への反論だが、(その他の)申し入れにはほとんど全く答えていない。拉致被害者を直ちに帰国させ、真実を早急に明らかにするよう強く要求する。

 鑑定結果をねつ造と断言していることは、鑑定の技術水準の現実を少しも認識していない。北朝鮮の見解は全く受け入れられない。めぐみさんでない別人のDNAが検出されたことは明白な事実。結論を否定することは不可能だ。

 誠意を持って迅速に納得いく対応を行わない場合「厳しい対応」をとらざるを得ないことをあらためて伝達する。

 北朝鮮側が希望すれば実務者レベルで直接説明するにやぶさかでない。

 【骨の鑑定】備忘録は日本政府が帝京大学のDNA鑑定だけを絶対視しているとしているが、日本政府は最高権威の2つの機関に嘱託し、有為な結果が得られたので客観的に提示した▽備忘録は1200度の高温で火葬するとDNA分析でも個人の識別は不可能としているが、火葬した骨の一部が熱に十分さらされなかったためDNAが残存することはあり得る▽「意図的に他人の骨を大学に与えて鑑定させるようにした」がごとき事実がないことは言うまでもなく、全く的外れの主張だ。

 【骨の受け渡しの経緯】備忘録は日本側が遺骨の受け渡しを公表しないと約束したとしているが、藪中三十二アジア大洋州局長(当時)ら日本側代表団は家族の意向を踏まえ、対外公表する可能性があると説明したのに対し、北朝鮮側は異論を唱えなかった。備忘録まで何の反応も示さなかったにもかかわらず、何か問題があるかのような主張を展開しているが、全く説得力に欠ける。

 【めぐみさんの夫とされるキム・チョルジュン氏】日本政府はキム・チョルジュン氏が(めぐみさんの娘の)キム・ヘギョンさんと父娘関係にないと結論付けたことはない。事実無根の主張だ。

 【骨の返還】まず北朝鮮側こそなぜ横田さんのものと異なる骨を提供したか、納得できるきちんとした説明を行う責任を負っている。

http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2005021001002862_Detail.html

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(引用おわり)
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[47]2月のオンライン版Nature記事
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/23(水) 3:15 -

引用なし
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   で、その同じ日?に、オンライン版Nature記事が報じられたのでした。


北朝鮮・チベット・中国人権ウォッチ−東北アジアの全ての民衆に<人権>
http://watch.blogtribe.org/day-20050211.html
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(引用はじめ)

国際的科学誌「Nature」のオンライン版が横田めぐみさん「ニセ遺骨」問題に関する記事を掲載−「火葬された遺骨は1977年に誘拐された少女の運命を証明することができない」???(「Nature」オンライン版 05.02.02&まこと)
.
 11月の日朝実務者協議の際、北朝鮮側から拉致被害者の横田めぐみさんの「遺骨」と称されるものが日本政府の訪朝団に渡され、帝京大学の調査でこの「骨」が横田さんのものとは別人のものであると立証されたとの報が流れるや否や、今度は北朝鮮側から「備忘録」と証する文書などを通じてこの調査結果は「捏造」であるとした声明が発せられ、日本政府も先日この北朝鮮側の主張に「反論」を行うという状況が展開されています。

 ところで、この問題について、国際的に有名な科学雑誌「Nature」のオンライン版が2月2日に「日本と朝鮮が拉致を巡って衝突している中、DNAが激しく論じられる」と題した記事を掲載しました。この記事によると、「遺骨」と称されるものが横田さんとは別人のものであると「立証」した帝京大学の吉井富夫氏も自分の調査結果が「決定的(conclusive)」なものではなく、サンプルが汚染された可能性があることなど、調査結果が完全なものではないと認めたということです。

 なお、日本政府が昨日に北朝鮮側に送付した「反論」の中では、「備忘録は1200度の高温で火葬するとDNA分析でも個人の識別は不可能としているが、火葬した骨の一部が熱に十分さらされなかったためDNAが残存することはあり得る」(中国新聞 05.02.10より)としているとのことです。

 当サイトの開設者(まこと)は医学や生物学は無知に等しく、この「Nature」の記事の内容が科学的に妥当な内容であるのか、そもそも帝京大学の調査結果が適正なものであるかを判断する知識も材料も持ち合わせていません。しかし、国際的にも名の知られた「Nature」誌が日本側の調査結果に疑問符を投げかける記事を掲載するということは、この問題を論ずる際に見過ごすことはできないのではないかという気がします。

 というわけで、以下に「Nature」誌オンライン版の当該記事の日本語訳を掲載します。なお、以下の翻訳記事は上述した理由より開設者がその記事内容の妥当性を保証しえるものではなく、あくまで参考情報として紹介していることを付記させて頂きます。

 この件に関して、医学や生物学などに詳しい方からのご意見を頂ければ幸いです。

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「日本と朝鮮が拉致を巡って衝突している中、DNAが激しく論じられる」
(「Nature」オンライン版 05.02.02)

記者:David Cyranoski
(Published online: 2 February 2005; | doi:10.1038/433445a)

<概訳:まこと>

火葬された遺骨は1977年に誘拐された少女の運命を証明することができない


 東京−DNAの検査が1977年に誘拐された日本国民の火葬された遺骨かどうかを立証したということに関して、激烈な論争が日本と北朝鮮の間で勃発した。

 この論争は数年の間この2か国の関係を気まずくしているエピソードの中では最近起きたねじれ現象である。1970年代から1980年代の間に北朝鮮は少なくとも13人、そしておそらく100名近い数の日本人をスパイ活動計画の中で使うために誘拐したと考えられている。そして今、この2つの国は拉致された人々のある一人の遺骨から正確にDNAを識別することの実現可能性に関して争い合っている。

 2002年の秋、北朝鮮は長年の否認に終止符を打ち、武装部隊が13人の日本人を日本や欧州から誘拐したことを認めた。北朝鮮の指導者である金正日はこの誘拐は軍隊によって政府の許可の無い状況で実施されたと主張した。日本は更に二人の誘拐被害者についての証拠があると言い、さらに多くの誘拐の事実があったと考えている。

 生存者を解放した北朝鮮への圧力は、その後家族を伴って日本に帰国する5人の誘拐被害者を見る結果となった。北朝鮮が死亡したとしている他の8人の誘拐被害者に関する情報は(日本側に)伝わるのが遅く、彼らのうち数人は未だ生存しているという推測を導くことになった。

 昨年11月15日、日本の政府関係者は北朝鮮が1977年に誘拐された横田めぐみ(当時13歳)の火葬された遺骨であると主張するものを持って平壌での会談から帰国した。北朝鮮の報告書によると、横田は北朝鮮国民と結婚したものの、その後精神病院に入院した後に自殺したという。

 東京の帝京大学では遺骨の5つの試料による検査では2人の人間からのDNAを見つけた−しかし、それらのうちいずれも横田の両親によって保存されていた(これは日本ではよくあることである)彼女のヘソの緒から得たDNA配列と合致しなかった。これらの結果は昨年12月に北朝鮮に伝えられたが、北朝鮮政府は1月26日に検査結果に「でっち上げ」の烙印を押す声明を出した。

 日本外務省の報道官である高島肇久によると、北朝鮮は検査で使われた手法に疑問を差し挟み、1200℃で熱せられた遺骨は残存DNAを残すことはできないと主張したという。また、北朝鮮の声明は5つの試料を扱った東京の科学警察研究所はDNAを抽出することができなかったのに、なぜ帝京大学はそれが可能だったのかと質した。

サンプルの残存

 日本の法医学専門家である帝京大学の吉井富夫は、彼がどうにか5つの試料全てからDNAを採取することができたことには幾つかの理由があるのだと語る。これらには彼が通常の一回のみDNAを増幅する手法の代わりに2回DNAを増幅するネスティッドPCR(*PCR=ポリメラーゼ連鎖反応)と呼ばれる高選択的な調査法を使用したことや、(帝京大学)独自のサンプルが他の研究所のものに比べて良質のものであったという可能性が含まれる。彼はDNAサンプルの扱い方について「誰でも自分自身の検査方法を持っている」と言及した。「(DNAの検査方法について)標準化された手法というものは無い。」

 日本では法医学的な分析が火葬された試料に対して行われたことが殆どなく、吉井を含む大半の専門家はDNAが1200℃の火葬の中で残存しているということはあり得ないことだと考えていた。吉井は「私は本当に驚いた」と言った。もし短時間の間だけそのような温度に晒されていた状態ならばDNAは残存することができる。信州大学の法医学専門家の福島弘文は「温度からだけでは何も語ることはできない」と語る。

 それでもなお、かつて火葬された試料を扱った経験は無い吉井は彼の検査が決定的(conclusive)なものでは無く、サンプルが汚染された可能性があることを認めている。「骨は何でも吸収する堅いスポンジのようなものだ。もし骨を扱った人物の汗や皮脂が吸い込まれれば、どんなに十分に準備されてもそれらを取り除くことは不可能だろう。」

 高島は、北朝鮮が過去に誘拐したものであるとする人物の遺骨を送るものの、後にそれが別人のものであることを認めたことがあると語る。

 日本政府は1月26日、北朝鮮の状況への対応が「遺憾である」としてこの出来事に反応した。高島によると、「厳しい対応」は12万5000トンの食糧支援の中止やその他経済制裁を含むかもしれないと威嚇したという。

 また、日本の政府関係者は彼らは問題のDNAを再検査することを望んでいると語る。しかし、吉井は5つのサンプル−もっとも大きなものでも僅か1.5グラム−は彼の検査で使い果たしたと語る。また、評論家たちは(日朝間の)見解の相違が解決される目処は殆どないままであると語る。

・DNA is burning issue as Japan and Korea clash over kidnaps(原文)
http://www.nature.com/news/2005/050131/pf/433445a_pf.html
http://216.239.57.104/search?q=cache:bfA1SI6EjKEJ:www.nature.com/news/2005/050131/pf/433445a_pf.html+%
22DNA+is+burning+issue+as+Japan+and+Korea+clash+over+kidnaps%22&hl=ja
http://www.asyura2.com/0502/war67/msg/168.html

*記者:David Cyranoski  アジア太平洋特派員・東京

<概訳:まこと>

 Davidは2000年に「Nature」でジャーナリズムに転職する前、日本で数年の間働いていた。彼の様々な職歴には半導体製造設備会社での翻訳や外国人交換留学生への歴史の教育が含まれる。Davidはアジア太平洋地域の情報をカバーすることに加え、彼の関心事にはマテリアルや地球科学、知的財産も含まれる。彼はカリフォルニア大学バークレー校で日本の遺伝学の歴史における彼の博士課程を修了するために1年の有給休暇を取得するという夢を抱き、また、いま標準中国語を勉強中である。

http://www.nature.com/news/about/aboutus.html#Cyranoski
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[63]Nature記事に対する日本政府の対...
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/23(水) 22:28 -

引用なし
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   外務事務次官会見記録 (平成17年2月7日(月)17:05〜 於:本省会見室)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/jikan/j_0502.html#1-A

(前略)

(問)自民党の安倍幹事長代理が北朝鮮への経済制裁について、月内に制裁するという方針を発表されたことについてどうお考えですか。

(事務次官)安倍幹事長代理は政治家として、従来からの長い経験に基づく見識に基づいたご発言だろうと思っています。私共も北朝鮮の拉致問題に対する取り組み方について、どのように対応すべきか今真剣に検討しているところであり、具体的に今、次にこういう手を打つということを決めているわけではありません。ただ以前から述べているように、北朝鮮側の対応如何によっては、厳しい対応を取ることもあり得るという考えの下で、今考えているわけです。

(問)北朝鮮は日本の鑑定結果を非難しているわけですが、これに科学的に反論する準備や目処は。

(事務次官)別に目処が立っているわけではありませんが、これは関係各省庁において、所謂「備忘録」というものについて、十分科学的なあるいは専門的な見地から精査しており、やがてきちんとした形で反論はするつもりです。結論は非常にはっきりしているのですが。しかし、個々の様々な点について、先方が言っていることには我々として納得し得ないことがほとんどですから、それらについて反論しようと思っています。

(問)「NATURE」という科学雑誌の最近の号に、その鑑定をした吉井教授に取材した記事が載っており、その話によると、吉井教授は実験途中に油分や汗等が入ってしまう可能性は否定できないという趣旨の発言や、実験によって、ミトコンドリア、DNA分を取り去ったので、更に検証する分は残っていないと言っていますが、こうしたことは政府としても知っているのでしょうか。

(事務次官)その部分を把握している人は当然政府内にはいるのだろうと思いますが、結論として言えば、横田めぐみさんの遺骨といわれるものは、全く別の二人のものであるということは、吉井教授だと思いますが、明らかにされたわけです。そのことについては、今言われたような難しい問題はあるのかもしれませんが、そこは日本の最高権威として、明確な結論を出されたと理解しています。


『日刊ゲンダイ』 2005年 2月26日号 (25日発行)
http://www.asyura2.com/0502/war67/msg/790.html

横田めぐみさん遺骨 帝京大担当医が科学誌「ネイチャー」に告白
「火葬鑑定は初めて、ニセと断定してない」

世界的に権威ある英国の科学雑誌「ネイチャー」の記事に
小泉内閣が頭を抱えているという。
横田めぐみさんの遺骨を「偽物」と断定したDNA鑑定に疑問を投げかけているのだ。

日本政府は遺骨のDNA鑑定を「科学警察研究所」と「帝京大の吉井富夫講師」に依頼。
科警研は「遺骨が高温で焼かれていたため、DNAを検出できなかった」としたが、
帝京大は「横田めぐみさん以外の人のDNAを複数発見した」と報告。
政府はその報告を受けて「遺骨は偽物」と断定している。

ネイチャーの記事は2月2日付の電子版。
「DNAは日本と朝鮮が拉致問題をめぐって衝突する焦眉の問題」という表題で、
東京駐在のデービッド・シラノスキー記者が吉井講師を取材し、こうリポートしている。
〈吉井講師は火葬された標本を鑑定した経験はまったくない。
また、彼は自分が行った鑑定が断定的なものではなく、
また、サンプルが汚染されていた可能性があることを認めている〉

吉井氏はインタビューにこう答えているのだ。
「遺骨は何でも吸い取る硬いスポンジのようなものだ。
もし、遺骨にそれを扱った誰かの汗や脂がしみ込んでいたら、どんなにうまく処理しても、
それらを取り出すことは不可能だろう」

つまり、DNA鑑定した吉井講師が「自分が行った鑑定は断定的なものではない」
「サンプルが汚染されていた可能性もある」と言い始めているというのである。
だとすると「北朝鮮はニセの遺骨を渡した」「経済制裁だ」と主張している日本は、
赤っ恥をかきかねない。吉井講師の鑑定結果をどう評価すればいいのか。

「吉井先生は取材には応じません。ネイチャーには、イレギュラーで答えてしまった。
ネイチャーの記事については、誤解を与えかねないのでコメントしない」(帝京大広報)

北朝鮮は「日本の鑑定結果は捏造である」「制裁するなら勝手にしろ」と言っている。
政府は「中立な第三国」に鑑定を依頼した方がよかったのじゃないのか。


『週刊現代』2005年3月19日号175p
http://www.asyura2.com/0502/war68/msg/206.html

「捏造」は、記事か鑑定結果か
めぐみさん「遺骨」めぐり大騒動

イギリスの科学雑誌『ネイチャー』に載った一本の記事が、日朝関係に新たな緊張を生んでいる。記事のタイトルは「DNAは拉致問題で対立する日朝間の焦眉の問題」。同誌2月3日号に掲載された。

 この記事のなかで、昨年12月に鑑定結果が出て以来、日本政府が一貫して偽
物だと言ってきた横田めぐみさんのものと称する「遺骨」について、鑑定を担
当した帝京大学医学部の吉井富夫講師がインタビューに答えている。吉井氏の
発言の主なポイントは次の4点である。

1. 自分の「偽物」という鑑定結果は断定的なものではない
2. 遺骨は、他人の汗などで汚染されていた可能性がある
3. 火葬された遺骨の鑑定経験はなく、初めてだった
4. すでに遺骨は鑑定のために使い果たし、再鑑定は不可能

これらが事実ならば、日本に対し、北朝鮮が再三反論していることも無視で
きない。

吉井氏は東邦大学理学部出身で、'91年から帝京大医学部の法医学研究室に勤
務している。同研究室には現在、教授・助教授ともおらず、吉井氏がトップ。
厚労省の「戦没者遺骨のDNA鑑定に関する検討会」に参加するなど、政府と
の関係も深い。

すでに日本政府側は細田博之官房長官が会見で、記事発表後に吉井氏から改
めて話を聞いたことを明かした上で、
「『ネイチャー』の記事は捏造されたものだ。吉井講師は『自分が言っていない
ことを書かれた』と言っていた」
と語り、騒動にケリが付いたと言わんばかりだ。

細田発言に対し、記事を書いた『ネイチャー』のデイビッド・シラノスキー
記者が初めて口を開いた。
「捏造なんてするわけがない。結果的に北朝鮮にとって有利な印象の記事にな
ったかもしれないが、私は火葬された骨をどうやってDNA鑑定するのかに科学
的な関心があり、吉井氏に電話して取材を申し込んだだけだ。彼は私の質問に
対し、科学者として論理的に答えてくれた」

そこで、当の吉井氏を取材したところ――。
「政府からも、警察からも、大学からも、この件についてはコメントするなと
止められている。だから話せないんだ」
記事を「捏造」と決めつけておいて、当事者には口止め工作する。こんなこ
とでは、ますます北朝鮮につけこまれるばかりではないか。

148 hits

[77]Re:帝京大講師が科捜研科長に
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 ピッポ  - 05/3/27(日) 15:27 -

引用なし
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   共同通信2005年(平成17年) 3月26日
帝京大講師が科捜研科長 横田さんDNA鑑定で実績
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=JOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2005032501006545
 
 拉致被害者の横田めぐみさんのものとされた遺骨を「別人のもの」と鑑定
した帝京大医学部法医学教室の吉井富夫講師(49)について、警視庁は2
5日、科学捜査研究所(科捜研)の法医科長として採用する人事を発表し
た。警察が外部の人材を管理職として招聘(しょうへい)するのは極めて異
例。
 警視庁は来年度、細胞内小器官ミトコンドリア内のDNA分析が可能な機
器を導入する方針。DNA鑑定の権威として知られる吉井講師は捜査の鑑定
技術を向上させる役割を期待されている。
 細胞の核を使ったDNA鑑定は全国の科捜研で実施されているが、あかや
汗、毛髪など細胞核を含まない資料は、ミトコンドリアDNAを鑑定できる
警察庁科学警察研究所(科警研)や帝京大などに依頼するしかなかった。

警察技官になると、科学的公開の原則から免れるのかな?
141 hits

[78]Re:政治対真実(amlでの議論)
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 とほほ E-MAILWEB  - 05/3/27(日) 16:59 -

引用なし
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   From:   とほほ <tohoho@t-t-japan.com>
Reply-To: "Alternative Information for People's Movements Mailing List" <aml@list.jca.apc.org>
To:    "Alternative Information for People's Movements Mailing List" <aml@list.jca.apc.org>
Subject: [AML 0922] Re: ネイチャーの新しい論説  (翻訳修正)

"Alternative Information for People's Movements Mailing List"の皆さん今
日は とほほです。

stoveは今も利用できるのでしょうか?

in article "[AML 0919] Re: ネイチャーの新しい論説  (翻訳修正)"
"Takaki Kawaguchi"wrote:
>科学的な論争が社会問題と結びつく時には、双方の側に目的があるのであって、
>科学的な真実性だけを問題にしてるわけではありません。
>たとえば、「ナチスのアーリア物理学」を批判するのは、反ユダヤ主義と闘う事が
>主眼であって、「ユダヤ物理学」が正しい事を証明することではないのです。

全くの事実誤認であると思います。アーリア物理学への批判は反ユダヤ主義と戦
うことが主眼ではなく、アーリア物理学が擬似科学であることへの批判です。私
の書いた記事をきちんと読んでいらっしゃるでしょうか?

正論の対極に虚論をおき、その真ん中が正しいなどと言う事は決してありえない
のです。ユダヤ物理学と呼ばれた相対論・量子論が正統科学である、との主張で
あり、アーリア物理学は疑似科学である、と言う事です。「正統科学が正しい」
と証明しているわけではないことは当たり前です。「正統科学が正しい」事を証
明した科学者など独りもいないのです。科学とは何なのか?という事を理解する
必要があります。

正統科学は正しい、と証明することは困難ですが疑似科学は間違っている事が証
明されているのです。
同様に、日本政府の主張は疑似科学である、と主張しているわけです。
川口さんの主張は全く歴史修正主義者の論理と同じです。

>しかもこうした論争の決着が社会問題に決定的な影響を与える事は確実です。

疑似科学対正統科学の論争が社会問題に影響する事は危険だという主張に対して
全く反論が成立していません。川口さんの議論は自分の立場を一つの立場として
成立させるために、今回のDNA鑑定と言う疑似科学を利用しているのです。

以下、私が以前に書いた文章です。

---公正中立とは?---
まあ、言葉の通り公正な立場で中立を保持する、と言う意味なのですがこの件の
場合公正な立場とはどの立場が公正であるのか?と言う議論を全く無視して「公
正中立」の看板を声高に上げているのである。日本文化の中にこの「公正で中立
な立場」と言う存在を何の疑いもなく受け入れる下地がある為よく自民党に利用
される。

さて皆さんよく考えていただきたい。
この「公正中立な立場」とは何なのか?と言うことを。

例えば、ここに白いカラスがいるとします。白いカラスを白い、と主張する立場
が当然成立する。一方で「いや、そのカラスは黒い」と主張する立場も当然であ
るが成立する。さてそうするとその二つの立場の成否を判定する公正中立な立場
と言うのは「このカラスは灰色だ」と言う主張が公正中立なのか?

そう、ここを自民党はいつもごまかしているのである。これを公正中立な立場で
判定するのは科学であり論理なのだ。であるからある主張に対し反論する時には
通常は「それは間違っている」として反論する。そしてその意見の異なる両者の
主張を科学的に判定するのが「公正中立」と言う事になる。だから「公正中立で
はない」と言う批判は全く論理的に成り立たない。普通この言葉を使うときには
その判定者に対しても「あなたの判定は間違っている」と言う判定者への反論と
して使われているわけである。

ところが自民党と言うのは常に「ではどちらが正しいのか議論しましょう」と言
うと逃げ回る。と言うより既に議論では負けている。ただ、議論している振りを
しているだけなのだ。
これは「自由主義史観」だとか「歴史修正主義」だとかの右翼の論法と全く同じ
事で、すでに論理破綻して「公正中立な立場」から間違いであることが立証され
ているのに永遠に自分の立場のみを主張して相手を「公正中立ではない」と批判
するわけである。さてこの論法が如何に奇妙奇天烈なのか見てみよう。

音楽でその曲の音符は「どれみ」となっているので音符どおりに「どれみ」と演
奏した、が、「そらし」と演奏する人がいる。そこで「ここは どれみ ですよ」
と教えてあげると「それは公正中立ではない、公正中立なNHKは ふぁ と演奏す
るのが正しい」と言っているのと同じ事なのだ。

そもそも従軍慰安婦の問題は日本政府が一向にその責任を認めようとしないので
「公正中立な立場」から判決を導き出そう、としたのがこの国際民間法廷である。
ここでなぜ日本政府の対応を「公正中立ではない」と言う主張が成立するのかと
言うと日本の裁判では日本政府自身が「加害者」であり「一方の当事者」である
からである。これは論理的に正しいことは万人がうなづけよう。

であるから、この法廷の判決に異議があるのであれば「その判決は間違ってい
る」として主張して初めて正常な議論である。ところがその民間法廷を「一つの
団体」として「一方の立場」と規定してしまえば「公正中立な立場」と言うのは
「自分の立場」を認めさせるまで無限級数的に成立するのである。こうした論理
がいわゆる「力の論理」と呼ばれるものである、この政府の論理を推し進めてい
くのであれば結局力の強いものが最終的に勝つ、そう我々一般社会で「公正中
立」を求める時、法にそれを求める、法が法として機能するには国家と言う絶対
の力が存在するので「公正中立」が成り立つのである。

その国家が一方の立場として争われる時にもこの公正中立さを保つために「三権
分立」の思想があるのであるが悲しいかな日本ではそれが成り立っていない。

こう言うことは、「***」とか「***」のようなよっぽどの馬鹿ではない限り誰に
でもわかっている。にも関わらず日本右翼分子はなぜこう言う愚にもつかない論
法を延々と繰り広げるのであろう。
なぜならこの論法は「何も知らない人、余り関心のない人」に対しては有効に作
用するからである、つまり他人の無知に付け込んだ卑怯極まりない戦略なのであ
る。
---

>野田さんの趣旨は、「DNA鑑定に問題があるから遺骨が偽物と
>は断言できない。断言できないのに、偽物との理由で日本政府が経
>済制裁をしてはならない」と言う事ですか?
>ただ、この場合、DNA鑑定を否定する事により、どの様な結果を期待している
>のかが明確とは言えません。単に経済制裁が行われなければいいのでしょうか?
>それとも、DNA鑑定の否定が膠着した状況の打開に結びつくと考えているので
>しょうか?

これも全く本末転倒した議論です。経済制裁を主張する側が経済制裁の効果を
我々に説得すべきなのです経済制裁が【膠着した状況の打開に結びつく】事を立
証すべきなのです。「救う会」がこれまで行ってきたことは全て打開には結びつ
かず、その上状況を癒着させてきた張本人が「救う会」です、救う会には「癒着
させた責任を取れ」と言いたいです。北朝鮮が拉致疑惑を認めたのは「日朝国交
正常化交渉」の中で認めたのであり、救う会の活動が功を奏したわけではありま
せん。

第一、それまで救う会は何もしてません。もちろん救う会のメンバーの一部には
何十年も前から本気で支援してきた人たちもいます。しかしその活動は細々とし
たものでした。北朝鮮の態度が軟化して拉致を認めたあたりから救う会がしゃし
ゃり出てきて全く事態を癒着させたのです。

もしかしたら、川口さんは救う会の方でしょうか?
だとした、私言いたいことが山ほどあるんです。
拉致問題の解決には、「救う会」から家族会・拉致被害者を救う会、を結成する
のが最優先課題である、とまで考えているんです。
stoveが使用可能であれば私の話を聞いてもらいたいのですがよろしいでしょう
か?
131 hits

[79]Re(1):Natureの真意
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/27(日) 17:50 -

引用なし
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   ▼とほほさん:
>以前、旧思考錯誤で科学への政治介入の危険性について科学と教育と政治と言うタイトルで投稿したことがありますが、正に日本の政治状況はますます混迷の度合いを深めていくようです。危機感を持つべきでしょう。
>
>さすがに科学誌としての世界的権威のネイチャー論文、日本の御馬鹿政府ではとても太刀打ちできません、完璧な日本政府への反論です。


Natureが言いたいのは、科学の一般的な政治的中立性の問題ではないと思います。

科学的真実足り得るのは、他者が追試しても覆らない、仮説(理論)にバインドしたデータです。追試が出来ない場合は、シミュレーションとしての追試ができなくてはなりません。

今回の場合は、殆ど検出不可能のボーダーラインにある微量DNAの検出です。そこで検出されたものが他人のものであれば、当然、バックグラウンドノイズ、つまりコンタミネーションが疑われます。

こうしたとき、疑われるポイントを天下に晒すことによって信頼性を獲得するのが、科学の科学たる所以です。ところが今回、そうした信頼性評価の部分が何一つ公開されていないのです。

Natureが言いたいのは、科学を育てるべき政治の危機ではなく、自ら科学の存在原理を踏破った科学者自身への警告ではないでしょうか。
109 hits

[80]Re(2):Natureの真意
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 とほほ E-MAILWEB  - 05/3/27(日) 18:19 -

引用なし
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   ▼ピッポさん:
>Natureが言いたいのは、科学の一般的な政治的中立性の問題ではないと思います。

もちろん私もそう主張しているつもりです。
議論の途中を掲載するとわからなくなりますね(^^;


---

>率直にお聞きしますが、執拗にDNA鑑定に疑義を唱えるのは、
>何が目的なんですか?
>そこから、何が得られるんですか?

どうも、川口さんはネイチャー論説の意味を正しく理解していないようです。
DNA鑑定はあくまで科学でなくてはならない、と主張しているのです。
遺骨が本物である、と言う主張に反論する事、信用しない事、偽者であると主張することはなんら問題はないのです。科学に政治的圧力を加えたり、科学を歪曲したり捏造・改竄を行ってはならない、と言う事です。科学的にDNA鑑定結果に疑義があるのであれば疑義を唱えるのは当たり前の事です。

つまり、遺骨が本物であるか否かは科学は解決できないに関わらず科学を装って政治的な主張をしてはならないのです。なぜなのか?
以前に私が書いた駄文です、科学者の方も多勢いるこのMLに投稿するのは恥ずかしいのですが、、、(^^;


--- http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/9/xtwqrf/ppzqrf.html
科学と教育と政治
113 hits

[81]Re(3):Natureの真意
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 ピッポ E-MAIL  - 05/3/27(日) 18:58 -

引用なし
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   ▼とほほさん:
>もちろん私もそう主張しているつもりです。
>議論の途中を掲載するとわからなくなりますね(^^;

どうも読み込みが足らなくて失礼しました。

私は「科学的真実」と申しましたが、これは真実かウソかという二者択一では必ずしもありません。仮に「確からしさは20〜70%です」というのも、この場合は「科学的真実」たりうるかと思います。

果たして横田さんの骨であるのか無いのか、が求めたい結論ですが、決着がつかない、という結果が出たとしても、それはそれで立派な科学的結論です。

DNAは、PCRという方法で増幅されました。したがって、汚染によるノイズと、増幅によるノイズが観測データに入り込みます。
そうして、SN比が元々小さいのですから、増幅した結果のノイズとシグナルの切り分けは、○か×かという100%の二者選択にはなりえません。

別人Aの骨である可能性 ××%
別人Bの骨である可能性 ▽▽%

と言う結果にならなかったのはなぜでしょうか?
検事論告用の鑑定書だからでしょうか?
結論がはっきり出たこと自体が、科学的には胡散臭いのです。

(あいまいな結論のほうが信頼できる、ということもある)

どちらにしても、別人A(かもしれない)のDNA、別人B(かもしれない)のDNAが、ノイズでなくてシグナルであることは、どのように証明されたのでしょうか?

巷間に流布されていることは、
「帝京大の鑑定は、科学捜査研よりも優れている」
という非科学的な言説だけです。

そういえば、
薬害エイズ禍の原因となった医師も、血友病の研究については誰よりも優れていたはずの、帝京大の先生でしたね。不信とはそういうことです(大苦笑)。
112 hits

[143]吉井講師の用いたnested PCRと...
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 とほほ E-MAILWEB  - 05/4/7(木) 23:39 -

引用なし
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   AML より転載します。
改行等はWEB用に編集してます。

この問題は専門者間では脆弱性が認識されている鑑定法を科学捜査研究所が採用したと言う事なのだろうか?
帝京大講師が科捜研科長 横田さんDNA鑑定で実績

もしそうであるとしたら、これはますます日本の科学技術は信頼を失っていく事になる、これだけが日本のとりえなのに。

--- 以下 ---
From:   "Ryuzaburo Noda" <nodarr.193@do9.enjoy.ne.jp>
Reply-To: "Alternative Information for People's Movements Mailing List" <aml@list.jca.apc.org>
To:    "Against the Politics of National Symbols" <anti-hkm@list.jca.apc.org>
Cc:    aml@list.jca.apc.org
Subject: [AML 1045] 吉井講師の用いたnested PCRという鑑定法について

 TIME asia が4月4日号で日朝間の遺骨論争に関する記事を載せています。そこには以下のように書かれています。

 DNAの専門家テリー・メルトンによれば、吉井講師の用いたnestedPCRという鑑定法はコンタミ(汚染)の危険性が高いのでアメリカの専門的法医学研究室では使われていない。
http://www.time.com/time/asia/magazine/article/0,13673,501050404-1042508,00.html

 またnested PCRがコンタミの危険性が高いことは日本の専門家たちも以前から知っていたことが下記の厚生労働省の記録(2001年)から伺えます。
(この議事録に記載されている吉井氏は多分吉井富夫講師と思われます)

厚生労働省関係審議会議事録等 その他(検討会、研究会等)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/other.html

戦没者遺骨のDNA鑑定に関する検討会技術部会
☆第1回戦没者遺骨のDNA鑑定に関する検討会技術部会議事要旨 
 そのなかの
http://www.mhlw.go.jp/shingi/0107/s0719-3.html
  第1回 技術部会議事要旨

  このなかの「論点4」に
「○ ネステッド、セミネステッドPCRは、コンタミネーションの危険が更に増す懸念があり、通常のPCRで問題ないならば、その方がいい。 」とあります。
148 hits

[173]ネイチャー4月6日号
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 とほほ E-MAILWEB  - 05/4/11(月) 19:27 -

引用なし
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   --- 某MLより転載 (改行、段落等WEB用に編集) ---

その全訳を紹介します。(局所的誤訳はお許しを!)
重複お許しください。(転送転載歓迎)野田
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   転職は日本の拉致調査を阻害する
デイビッド シラノスキー

遺伝学者の新たなポストはDNA鑑定に関する彼の証言を阻む恐れ北朝鮮に拉致された日本人の運命に関する騒動に再度、火をつけた一人の遺伝学者が、そのほんの数週間後に、警視庁の要職に就いた。

しかし批評家たちは吉井富夫氏の帝京大学から警視庁科学捜査研究所長への転進は彼のDNA鑑定の精度に関する問い合わせから彼を守るために計画されたと主張している。野党民主党の首藤信彦議員は3月30日の議会における町村外務大臣との激しいやりとりのなかで、政府が吉井氏を新地位に移すよう影響力を行使したことをほのめかした。

日本政府は吉井氏のDNA分析は、昨年北朝鮮から提供された火葬遺骨が1977年に拉致された横田めぐみさんとは別人のものであることを疑いもなく証明していると主張した。日本は横田さん、そして拉致されたとされる他の数名の消息の詳細を求めてきた。

しかし吉井氏はネイチャーとのインタビューにおいて彼の結果がコンタミ(汚染)の結果でありうることを認めた。(ネイチャー433号445ページ2005年参照)日本政府高官は、吉井氏は自らの発言が誤って引用されたと言っていると主張し、ネイチャー記事に反論した。以後、オーストラリアのドキュメンタリーフィルムメーカー、韓国の放送局、また他のリポーターが吉井氏にインタービューを試みたが成功していない。

首藤氏は吉井氏にこの件に関し、衆議院外務委員会で証言して欲しいと言っている。しかし吉井氏の警察の新地位においては、彼の雇用主が同意しないかぎり出席できないことになっており、その調整が妨害として使われていると首藤氏は言っている。3月30日の議論のなかで首藤氏は町村氏に、一民間人のおよそ警察的な訓練を受けていない人が突然、警視庁の高い地位に就くというのは「驚き」だと語った。彼は「これは証人隠しではないのか」と尋ねた。

遺骨からはDNAは検出できなかったという、千葉の科学警察研究所の正反対の報告にもかかわらず、政府は吉井氏の結果を断定的なものとして受け止めた。

首藤氏は町村氏に「巨大な研究機関の言葉を越えて、一私立大学の一研究者の言葉を受け入れるというのであれば、そのような研究機関は廃止してしまうべきではないのか」と迫った。町村氏は首藤氏の質問を“侮辱”と呼び、内閣は真剣に調査に取り組んできたと述べた。彼は「私どもは予め決まった結論を出そうとしたのではない、委員はもっと慎重に言葉を選んで欲しい」と抗議した。

首藤氏はなお吉井氏を証言に喚問することを計画している、そしてなぜ政府が吉井氏の結果をそれほど尊重するのか、その真相に迫ると首藤氏は言っている。彼は「もしも日本がこの方向に進み続けるなら、日本の科学の評価は根底からつき崩される」と警告している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     翻訳 野田隆三郎
113 hits

[445]DNA鑑定と疑惑 ヘラルド・トリ...
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 とほほ E-MAILWEB  - 05/6/6(月) 1:35 -

引用なし
パスワード
   DNA鑑定についてヘラルドビューン誌の訳文が aml に流れましたので転載します。
改行等WEB用に編集してあります。いよいよ日本政府の遺骨鑑定捏造は明らかなようです。警察官僚のコメントでも政府見解のような鑑定結果ではない、と言う主張。
しかし、それにしてもだったら警察はそのように発表すべきで警察が信用できないような社会は終わりだぞ(^^;
From:   "Ryuzaburo Noda" <nodarr.193@do9.enjoy.ne.jp>
Reply-To: "Alternative Information for People's Movements Mailing List" <aml@list.jca.apc.org>
To:    "Against the Politics of National Symbols" <anti-hkm@list.jca.apc.org>
Cc:    "Alternative Information for People's Movements Mailing List" <aml@list.jca.apc.org>
Subject: [AML 1813] DNA鑑定と疑惑 ヘラルド・トリビューン

 ヘラルド・トリビューンに下記の「拉致被害者について、DNA鑑定と疑惑」
と題するレターが掲載されましたので、とり急ぎ、目新しい部分だけを翻訳して紹介します。全文はやや長文ですので近日中に翻訳して投稿します。
 重複お許しください。     野田


Asia Letter: About a kidnap victim, DNA testing and doubt
Norimitsu Onishi
http://www.iht.com/articles/2005/06/01/news/letter.php
THURSDAY, JUNE 2, 2005


 警察官僚はインタビューは拒否しつつも、質問に対する文書での回答に同意した。2ページの回答文書で、警察は吉井氏は、DNA抽出可能な5つの骨片のうちの4つからめぐみさんのものとは異なるDNAを、そしてもう1つからさらに別人のDNAを発見したと述べた。また警察は汚染を避ける努力はしたと付け加えた。吉井氏について、警察は彼がネイチャーに話したのは汚染と非確定性の一般論についであり、当該鑑定についてではないと述べた。

 警察はこれらの遺骨がめぐみさんのものではないとは明らかに言っておらず、また北朝鮮が故意に別人の遺骨を提供したとも言っていない。法医学専門家たちは、これらの鑑定結果だけからは、政府のような主張はできないと言っている。たとえば、DNAの抽出できなかった遺骨がめぐみさんのものである可能性もある。

 筑波大学法医学科教授のほんだかつや氏は「この鑑定から言えることは与えられた素材から2人の人のDNAが発見され、それらはめぐみさんのものとは一致しなかったということだけである。それらがめぐみさんの遺骨ではないと結論するには別個の膨大な処理を要する」と言っている。

 関西医科大学の法医学科教授であるあかねあつし氏は「火葬された遺骨は誰か別人の皮膚や唾液によって容易に汚染される」と言っている。あかね氏は政府の発表に対し「専門家でない人は誰か別人のDNAが発見されたと聞けば遺骨は彼女のものでないと結論するかもしれない。発表はもっと注意深くなされた方がよかった」と述べた。

 10年以上、吉井氏とともに研究してきた帝京大学名誉教授の石山いくお氏は「われわれが言えることは鑑定した遺骨のどれからもめぐみさんのDNAは発見されなかったと言うことだけである」
と述べた。

 石山氏は政府の発表は鑑定結果だけではなく、ほかの要因に基づくようだと述べた。「私は公安警察は彼女が離婚した事実を含む情報をもっていると思う。政府はそのような情報を警察が提供した資料と併せて遺骨が別人のものだと判断したと思う」

 一方、政府は沈黙したままだ。政府は遺骨を北朝鮮に返すことを拒否している。何人かの専門家は新たな鑑定のために遺骨を第3国に、あるいは合州国と中国の研究者チームに手渡すことを提案している。

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