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[1493]靖国神社とA級戦犯 ジュンフ 05/10/19(水) 0:22
[1498]Re(1):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/19(水) 1:36
[1499]Re(2):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/19(水) 1:55
[1503]Re(2):靖国神社とA級戦犯 ジュンフ 05/10/19(水) 9:38
[1507]Re(3):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/19(水) 13:50
[1518]Re(4):靖国神社とA級戦犯 ジュンフ 05/10/19(水) 21:19
[1508]Re(3):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/19(水) 15:31
[1517]Re(4):靖国神社とA級戦犯 ジュンフ 05/10/19(水) 21:19
[1519]Re(5):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/19(水) 21:23
[1550]Re(5):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/21(金) 20:00
[1509]参考文献:戦争犯罪論、前田明著より(罪刑法定原則と国際法の関係について) とほほ 05/10/19(水) 16:54
[1510]参考文献:戦争犯罪論、前田明著より2(遡及処罰の禁止) とほほ 05/10/19(水) 17:10
[1527]事後法で裁いてはいけないのでしょうか? 熊猫 05/10/19(水) 23:53
[1533]Re(1):事後法で裁いてはいけないのでしょうか? とほほ 05/10/20(木) 2:12
[1548]東京裁判の法的根拠 gallery 05/10/21(金) 13:48
[1549]Re(1):東京裁判の法的根拠 とほほ 05/10/21(金) 19:12
[1581]参考文献:東京裁判憲章第五条 とほほ 05/10/27(木) 5:10
[1505]Re(1):靖国神社とA級戦犯 ピッポ 05/10/19(水) 12:31
[1522]Re(2):靖国神社とA級戦犯 ジュンフ 05/10/19(水) 21:57
[1525]Re(3):靖国神社とA級戦犯 ピッポ 05/10/19(水) 22:43
[1528]Re(4):靖国神社とA級戦犯 ジュンフ 05/10/19(水) 23:54
[1537]Re(5):靖国神社とA級戦犯 ピッポ 05/10/20(木) 12:33
[1538]Re(6):靖国神社とA級戦犯 ジュンフ 05/10/20(木) 17:37
[1540]Re(7):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/20(木) 18:14
[1544]Re(7):靖国神社とA級戦犯 ピッポ 05/10/20(木) 23:27
[1546]Re(8):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/20(木) 23:47
[1542]Re(1):靖国神社とA級戦犯 タラリ 05/10/20(木) 22:01
[1545]Re(2):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/20(木) 23:31
[1551]Re(2):靖国神社とA級戦犯 とほほ 05/10/21(金) 23:14
[1562]Re(3):靖国神社とA級戦犯 タラリ 05/10/22(土) 21:15
[1992]靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/11(水) 11:37
[1993]Re(1):靖国神社:追悼施設のあり方 やじろべえ 06/1/11(水) 19:19
[1994]Re(2):靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/12(木) 1:51
[2005]Re(3):靖国神社:追悼施設のあり方 やじろべえ 06/1/13(金) 9:40
[2006]Re(4):靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/13(金) 13:52
[2007]Re(5):靖国神社:追悼施設のあり方 やじろべえ 06/1/14(土) 16:59
[1995]Re(1):靖国神社:追悼施設のあり方 七生報国 06/1/12(木) 18:09
[1996]Re(2):靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/12(木) 18:24
[1997]Re(3):靖国神社:追悼施設のあり方 七生報国 06/1/12(木) 18:52
[1998]Re(4):靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/12(木) 19:14
[1999]Re(5):靖国神社:追悼施設のあり方 七生報国 06/1/12(木) 19:56
[2000]Re(6):靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/12(木) 20:09
[2001]Re(7):靖国神社:追悼施設のあり方 七生報国 06/1/12(木) 20:59
[2002]Re(8):靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/12(木) 23:33
[2003]Re(8):靖国神社:追悼施設のあり方 とほほ 06/1/12(木) 23:54
[2131]Re(9):靖国神社:追悼施設のあり方 七生報国 06/2/24(金) 2:49

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[1493]靖国神社とA級戦犯
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 ジュンフ E-MAIL  - 05/10/19(水) 0:22 -

引用なし
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   はじめまして。この掲示板に書き込むほどの知識はもっていないと思って、読むことに専念していましたが、自分の周りの人達が、少数とはいえネットの影響を受けて戦前の日本を擁護している姿を見て、傍観者ではいられない、私自身彼等を説得できるだけの知識と論理を身につけねばと思いました。その為にはこのようなレベルの高い掲示板でもひるむことなく議論できるだけの力量がいると思い、私の考えを書きこませていただきます。

先日ついに小泉首相が五度目の靖国参拝をしました。勿論反対なのですがその理由は、

1.政教分離の原則に違反
2.靖国神社は国が市民を強制的に戦争に参加させ、犬死させたという事実を、戦没者を英霊として扱い奉ることでぼかし、戦争の美化、正当化に利用されている。

こんな戦争美化神社に首相が参拝することに対して本来なら日本国内から非難の声が上がるべきものが、日本の主要マスメディアの報道では中国韓国からだけの批判が目立ち、日本国内での参拝反対の理由も近隣諸国との良好な関係の為に参拝を取りやめるべきだという意見しか出てこない状況はおかしい。

また、私は韓国や中国の反対している理由に少し納得のできない部分があります。彼等はA級戦犯が合祀されているというのを靖国参拝非難の主要理由に挙げているように思えます。確かに東条英機や板垣征四郎を奉っている神社への参拝非難としてはわかるんですが、靖国に合祀されたA級戦犯の中には東郷茂徳や広田弘毅といった日本の戦争に歯止めをかけるために尽力した人達もいるわけで、A級戦犯という十把一絡げの非難には違和感を感じます。東京裁判の結果は全面的には受け入れられないのです。この辺私もネットに影響されているのかも知れません。もちろん、東京裁判で南京事件がでっちあげられた等という出鱈目は信じていませんが、あの裁判が罪刑法廷主義を無視し且つ米国の利益優先で進められたという欠陥があったことも明らかです。中国にしても、731部隊が訴追されなかったり等、とても納得のいく裁判ではなかったと思います。

靖国問題をA級戦犯に絡めて非難するにしても、A級戦犯を十把一絡げに扱うのは、東京裁判に隠れた米国や日本の非道をぼかしてしまいます。
28 hits

[1498]Re(1):靖国神社とA級戦犯
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/19(水) 1:36 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>はじめまして。

はじめまして(^.^)、ようこそ思考錯誤へ。

>また、私は韓国や中国の反対している理由に少し納得のできない部分があります。彼等はA級戦犯が合祀されているというのを靖国参拝非難の主要理由に挙げているように思えます。確かに東条英機や板垣征四郎を奉っている神社への参拝非難としてはわかるんですが、靖国に合祀されたA級戦犯の中には東郷茂徳や広田弘毅といった日本の戦争に歯止めをかけるために尽力した人達もいるわけで、A級戦犯という十把一絡げの非難には違和感を感じます。

この辺は、中韓政府の温情であると理解できませんでしょうか?また韓国内では一時期東郷茂徳について大変話題になり東郷を賛美する風潮にあります。東郷が朝鮮族の血筋である事が韓国で報道された事が原因です。多分旧板を検索するか半月城通信を検索すると私と半月城さんのやり取りがヒットします。

>東京裁判の結果は全面的には受け入れられないのです。この辺私もネットに影響されているのかも知れません。もちろん、東京裁判で南京事件がでっちあげられた等という出鱈目は信じていませんが、あの裁判が罪刑法廷主義を無視し且つ米国の利益優先で進められたという欠陥があったことも明らかです。中国にしても、731部隊が訴追されなかったり等、とても納得のいく裁判ではなかったと思います。

これもただ今別スレッドで議論中です(^^ゞ
【あの裁判が罪刑法廷主義を無視し】これは確かにその通りでしょう。しかし、法廷など設置せずに戦勝国が敗戦国を一方的に処断することもできたし、十分な理由もあったのです。現実に連合国側では「裁判など開く必要はない」と言う意見は強く有りました。そうした「復讐への誘惑」を断ち切り法に委ねた行為は評価すべきであると考えます。

>靖国問題をA級戦犯に絡めて非難するにしても、A級戦犯を十把一絡げに扱うのは、東京裁判に隠れた米国や日本の非道をぼかしてしまいます。

本当はA級戦犯にこだわりたくはないのだと思います、わかりやすい形であるので政治的にそのようにしているのであり、本音を言えばA級戦犯を分祀したとしても感情的には靖国参拝には不快感を持つと思います。周辺諸国も政治的なできるだけの妥協はしているということだと考えます。
30 hits

[1499]Re(2):靖国神社とA級戦犯
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/19(水) 1:55 -

引用なし
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   ▼とほほ:
>また韓国内では一時期東郷茂徳について大変話題になり東郷を賛美する風潮にあります。東郷が朝鮮族の血筋である事が韓国で報道された事が原因です。多分旧板を検索するか半月城通信を検索すると私と半月城さんのやり取りがヒットします。

参考までに半月城通信を検索したら、すぐに見つかりましたのでご案内します。
http://www.han.org/a/half-moon/hm064.html#No.411
43 hits

[1503]Re(2):靖国神社とA級戦犯
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 ジュンフ E-MAIL  - 05/10/19(水) 9:38 -

引用なし
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   ▼とほほさん:
>▼ジュンフさん:
>>はじめまして。
>
>はじめまして(^.^)、ようこそ思考錯誤へ。

早速お返事ありがとうございます。

>>また、私は韓国や中国の反対している理由に少し納得のできない部分があります。彼等はA級戦犯が合祀されているというのを靖国参拝非難の主要理由に挙げているように思えます。確かに東条英機や板垣征四郎を奉っている神社への参拝非難としてはわかるんですが、靖国に合祀されたA級戦犯の中には東郷茂徳や広田弘毅といった日本の戦争に歯止めをかけるために尽力した人達もいるわけで、A級戦犯という十把一絡げの非難には違和感を感じます。

>この辺は、中韓政府の温情であると理解できませんでしょうか?また韓国内では一時期東郷茂徳について大変話題になり東郷を賛美する風潮にあります。東郷が朝鮮族の血筋である事が韓国で報道された事が原因です。多分旧板を検索するか半月城通信を検索すると私と半月城さんのやり取りがヒットします。

半月城さんによる東郷茂徳の説明は読ませていただきました。平民出身故の階級的差別と、朝鮮人の血を曳く故の民族的差別に苦しみながらも、外相として日本の開戦阻止のために努力した様子がより具体的にわかりました。益々A級戦犯=悪の単純な論理には納得いかなくなりました。私には何故「A級戦犯は悪いやつら、靖国はそれを奉っている、だから首相は行くな」という非難が、中韓政府の温情と見なせるのかわかりません。A級戦犯を分祀すれば、靖国に首相が行ってもいいという妥協をしているということでしょうか?

>【あの裁判が罪刑法廷主義を無視し】これは確かにその通りでしょう。しかし、法廷など設置せずに戦勝国が敗戦国を一方的に処断することもできたし、十分な理由もあったのです。現実に連合国側では「裁判など開く必要はない」と言う意見は強く有りました。そうした「復讐への誘惑」を断ち切り法に委ねた行為は評価すべきであると考えます。

英国は裁判なしの即処刑を主張していましたね。しかし「復讐への誘惑」を断ち切り法に委ねたとはいいように言い過ぎでしょう。事後法によって裁いている時点で、法に委ねたとはとても言えませんし、中立国の裁判官がいない等、復讐裁判の側面は十分にありました。それに731部隊の訴追を免除したことなどは、復讐より法に委ねたのではなく、復讐より利益を優先しただけでしょう。米国のしたたかさがわかります。より悪い形での裁きがありえたというのも真実ですが、よりいい形の裁きも可能であったのは間違いないでしょう。南京事件等の悪行を日本国民一般に知らせたこと等評価できる面も多々ありますが、欠陥裁判だったことは事実です。


>>靖国問題をA級戦犯に絡めて非難するにしても、A級戦犯を十把一絡げに扱うのは、東京裁判に隠れた米国や日本の非道をぼかしてしまいます。
>
>本当はA級戦犯にこだわりたくはないのだと思います、わかりやすい形であるので政治的にそのようにしているのであり、本音を言えばA級戦犯を分祀したとしても感情的には靖国参拝には不快感を持つと思います。周辺諸国も政治的なできるだけの妥協はしているということだと考えます。

このとほほさんのいう妥協がかえって日本での靖国議論をややこしくしているのではないでしょうか?A級戦犯=悪、この単純図式に納得する日本人はあまりいないでしょう。東京裁判が全くのでっち上げ復讐裁判というネットで見かける主張は論外ですが、欠陥があったこと自体は事実です。靖国非難がほぼA級戦犯非難と同じになってしまっては、靖国問題の本質が見えませんし、擁護できる一部のA級戦犯をとりあげることで、中韓政府の非難が不当であるかのような印象を作る事が容易になります。この辺は日本の報道に問題があるのですが。

靖国は日本国家が国民を無謀な戦争に強制的に駆り立て、他国民のみならず多数の自国民を犬死させたという事実の美化、正当化に利用されている神社。憲法九条がありながら、解釈改憲により軍事大国化していき、ついには改憲によってアメリカの侵略戦争に経済的にだけでなく軍事的にも全面協力できるような体制を作ろうとするところまできている今の日本において、靖国の持つ意味合いを理解することは非常に重要です。韓国や中国のA級戦犯非難による靖国非難は、戦争美化神社靖国の本質をぼやけさせてしまうという点で、非常にまずい政治的妥協です。
32 hits

[1505]Re(1):靖国神社とA級戦犯
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 ピッポ E-MAIL  - 05/10/19(水) 12:31 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>先日ついに小泉首相が五度目の靖国参拝をしました。勿論反対なのですがその理由は、
>1.政教分離の原則に違反
>2.靖国神社は国が市民を強制的に戦争に参加させ、犬死させたという事実を、戦没者を英霊として扱い奉ることでぼかし、戦争の美化、正当化に利用されている。

ジュンフさん はじめまして
上記のご意見には私も全く同感です。

「靖国参拝反対」が、隣国の顔色を見るための反対だ、と矮小化されるのは問題です。

>こんな戦争美化神社に首相が参拝することに対して本来なら日本国内から非難の声が上がるべきものが、日本の主要マスメディアの報道では中国韓国からだけの批判が目立ち、日本国内での参拝反対の理由も近隣諸国との良好な関係の為に参拝を取りやめるべきだという意見しか出てこない状況はおかしい。

ここまでは全く同感です。
中韓の指導者もまた、小泉首相に抗議をしていますが、その実は、日本の国民の中に戦争への反省と戦争指導者への糾弾の声がない事に対して、苛立ちがあるように窺われます。

ここまでは、ジュンフさんとまったく同意意見ですが、
以下はすこし納得できません。

>また、私は韓国や中国の反対している理由に少し納得のできない部分があります。彼等はA級戦犯が合祀されているというのを靖国参拝非難の主要理由に挙げているように思えます。確かに東条英機や板垣征四郎を奉っている神社への参拝非難としてはわかるんですが、靖国に合祀されたA級戦犯の中には東郷茂徳や広田弘毅といった日本の戦争に歯止めをかけるために尽力した人達もいるわけで、A級戦犯という十把一絡げの非難には違和感を感じます。
>靖国問題をA級戦犯に絡めて非難するにしても、A級戦犯を十把一絡げに扱うのは、東京裁判に隠れた米国や日本の非道をぼかしてしまいます。

仮に私が、A級戦犯として十把一絡げにしたときに、ジュンフさんが違和感を感じるのは、あって当然のことです。しかし、外交的問題として中韓が十把一絡げにしたとしても、それはやむを得ないのではありませんか? いや、むしろ十把一絡げにしなくては、外交のルールに外れてしまいます。(中韓が東京裁判否定の論陣をはるならば別ですが)。

私個人としては、なぜ広田弘毅と東条英機が同類項で扱われなければならないのか、かなりの疑念があります。しかし、「天皇の責任」に遡及しないという東京裁判のコンセプトにたてば、結果としてむべなるかな、とも思います。

つまり、東京裁判を戦後外交、戦後世界秩序の基礎として互いに肯定しているのですから、日中韓政府間の問題としては、A級戦犯の内訳を云々することが出来ないのです。

というわけで、ジュンフさんの論点をもって、中韓指導者の言辞を批判することはできないと思います。しかし、市民間の議論ではテーマとすることはできるでしょう。

===
で、そのとき(東京裁判の枠組みを超えた戦争批判)は、
いわゆる「菊タブー」も排除しなくては意味がないと私は思います。

ジュンフさんがおっしゃる、マスコミの論点が「戦争責任」問題から「外圧」問題へと
逃げよう逃げようとしているのは、結局背景に「菊タブー」があるからでしょう。

たとえば、
広田弘毅は戦争の共同謀議の首魁と認定されました。それは、昭和11年の広田内閣のときに「帝国国防方針」の改訂、「国策基本要綱」(国策の大綱)が政府決定されたからです。われわれ日本人の感覚からいえば、そんなもの、当時の軍部との政治力学の結果の「形式」に過ぎないと思い、むしろ本質は「皇道」「皇軍」「皇国」への熱狂と戦争意志を実行に至らしめる「統帥権」であることを知っています。しかし、後者の問題は天皇周辺者、A級戦犯自身、そうしてマッカーサーによって避けられ、私たち国民も分かっていても口に出さない習慣が身についてしまったのです。

天皇の意志によって戦争が終えられたことは賛美するが、天皇の意志によって戦争が始められ、天皇の下に戦争が遂行されたことは「不問に付された」のです。これが、「日本人自らが戦争指導責任を追及しない」ということの深淵ではないでしょうか。

広田弘毅の絞首刑も、同じ深淵、菊タブーによる結果のひとつに過ぎないと思います。

(責任があったというよりも名誉有る臣として責任を肩代わりした、という思いはおそらく、東条英機も同じでしょうけど)
26 hits

[1507]Re(3):靖国神社とA級戦犯
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/19(水) 13:50 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>このとほほさんのいう妥協がかえって日本での靖国議論をややこしくしているのではないでしょうか?

いえ、私が言っているのは「私の姿勢」ではなく中国等周辺諸国政権の姿勢です、確かにおっしゃるとおりだと思います。

周辺諸国はもっと厳しく日本の戦争責任を追及すべきだと思います。A級のみではなくB・C級にしても大変に重要な戦争犯罪です。
45 hits

[1508]Re(3):靖国神社とA級戦犯
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/19(水) 15:31 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>英国は裁判なしの即処刑を主張していましたね。しかし「復讐への誘惑」を断ち切り法に委ねたとはいいように言い過ぎでしょう。事後法によって裁いている時点で、法に委ねたとはとても言えませんし、

国際軍事法廷と言う存在そのものが事後法です。現実に枢軸国は占領国の戦犯に対して裁判無しで処刑してましたし、裁判をしたとしても形ばかりのものです。国際軍事裁判を批判するのであれば、その前に裁判も行なわずに占領国の戦犯を処刑していた日本を批判する事が先でしょう。
しかも、行なわれた裁判にしても「抗日」が罪になったわけです。
30 hits

[1509]参考文献:戦争犯罪論、前田明...
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/19(水) 16:54 -

引用なし
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   戦争犯罪論」前田明著、青木書店より。

第1章 いまなぜ戦争犯罪論か

<前略>

罪刑法定原則

罪刑法定原則は近代刑法の基本原則として知られる。フランス革命時の人権宣言において定式化され、ドイツ近代刑法の父とされるアンセルム・フォン・フォイエルバハが唱えた「法律なければ犯罪なし。法律なければ刑罰なし。犯罪なければ刑罰なし」と言う標語にまとめられる。

これは法治国家原則の刑法的表現ということができる。あるいは、自由・平等・契約等に基礎をおく市民法の刑法的表現ともいえよう。というのも、近代市民法は、自由・平等な法的主体たる市民が、自己の権利に基いて契約をとり結ぶことを原基形態とする法的観念を前提としているからである。近代市民法の論理仮説は、法的主体たる市民の自由を保障する。市民は、刑法が犯罪であるとして禁止していることを行なわない限り犯罪者とされることはない。市民は、犯罪を犯したと立証されない限り、刑罰を受けることはない。近代市民法においては、事前の法規定立による予告が必須である。予測可能性がなければ、市民の行動の自由は保障されないからである。こうして、事前に定められた犯罪と刑罰の法律としての刑法のみが有効な刑法ということになる。刑罰法規は文字によって書かれた成分の法律でなければならない。そうでなければ、刑罰権限の濫用につながりかねないからである。

こうした罪刑法定原則の具体的内容は、多様な表現を与えられてきた。

第一に、類推の禁止である。法律の解釈に際して類推が許されれば、事前に定められた法律によって明示されていない行為を処罰する事が可能になってしまう。これでは法律の事前定立性は担保されない。法律を確認しても、何が禁止され、何が許されているかが判明しない。類推は立法の否定であり、解釈の否定でもある。

第二に、事後法の禁止、遡及処罰の禁止である。法律は制定された後に初めて効力を有する。事後に制定された法律によって処罰が行なわれることは、法律なくして処罰が行なわれることである。

第三に、慣習法の排除である。司法機関は立法機関が制定した法律を適用する。刑罰という強力な制裁を科す司法作用は、厳格な法律主義を要請し、法律以外の法規や慣習を処罰の根拠にすることはできない。

第四に、最近では明確性の原則が必要とされている。仮に法律が事前に定立されていたとしても、いかなる行為が犯罪とされるのか、どのような刑罰が科されるのかが漠然として不明瞭な法律は、実質的には事前の告知の役割を果たさない。刑罰法規は具体的かつ明確な規定を必要とする。

以上のような罪刑法定原則が守られなければならないことについては、争いはほとんどないだろう。実質的に罪刑法定原則に反する法律や法解釈がないわけではないが、少なくとも罪刑法定原則に違反してもよいという立場が表明されることは、裁判においても、刑法学説においても、まずないといってよい。

しかし、それは国内刑法に関しての話である。国際法の世界ではいささか事情が異なる。というのも、国際法においては罪刑法定原則が十分に確立してきたとはいいがたく、むしろ近年になって罪刑法定原則が国際法に登場したという面がある。

例えば、ニュルンベルグ・東京裁判においては事後法の禁止に違反しているとの主張がなされた。特にニュルンベルグ裁判で適用された人道に対する罪が定式化されたのは第二次世界大戦後であった。同様にICTY規定、ICTR規定も、旧ユーゴスラビアやルワンダの悲劇に対処するために国連安全保障理事会が決議したものであり、「事後的」性格を免れないともいえる。

あるいは、慣習法の排除に関しては、国際法はむしろ慣習法の体系といっても過言ではない。そのため戦争犯罪についても、戦争法規慣例違反を理由とする処罰が行なわれている。

この意味では、国際法においては罪刑法定原則は確立していないといえる。しかし、ICC規定二十二条は「法律なければ犯罪なし」として「何人も、当該行為が、その実行の時に、本裁判所の管轄に属する犯罪を構成しない場合は、刑事責任を問われない」。「犯罪の定義は、厳格に解釈されなければならず、類推によって拡張されてはならない。あいまいな場合、犯罪の定義は、捜査、訴追または有罪判決を受ける人の有利に解釈されるものとする」と規定する。

これらは国際法において罪刑法定原則をはじめて正面から掲げたものである。

#とほほ注
 *ICC規定 −−− 国際刑事裁判所規定
 *ICTY規定−−− 旧ユーゴスラビア国際刑事法廷
 *ICTR  −−− ルワンダ国際刑事法廷
 (いずれも同書3頁より)
199 hits

[1510]参考文献:戦争犯罪論、前田明...
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/19(水) 17:10 -

引用なし
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   戦争犯罪論」前田明著、青木書店より。

第1章 いまなぜ戦争犯罪論か

遡及処罰の禁止

罪刑法定原則のなかでも特に問題となるのが事後法の禁止、遡及処罰の禁止である。ニュルンベルグ・東京裁判における議論もこの点に集中した。今日でもこの問題をとり上げて東京裁判を論難する見解が散見されるほどである。

東京裁判についていえば、人道に対する罪の規定によって処罰されたわけではなく、実際には既存の犯罪類型で処罰されたのであり、この非難は必ずしも当たらない。また、当時は、遡及処罰の禁止が国際法において原則とされていたわけではないから、原則違反ということにもならない。とはいえ、刑罰権力の濫用を阻止するための刑法原則は、国際法においても守られるべきである。刑罰法規は、行為時に有効なものに限って適用できるのであり、行為後の法規を遡って適用することは許されない。

ICC規程もこの原則を掲げている。ICC規程一一条は「本裁判所は、本規程の発効後に行なわれた犯罪に関してのみ管轄権を有する」と規程する。さらに、ICC規程二四条は「何人も、本規程の発効前に行なわれた行為について、本規程に従って、刑事責任を問われない」と規程する。これによって、事後法の禁止が国際法に明確にとり入れられた。今後はICC規程の原則が重要となろう。
144 hits

[1517]Re(4):靖国神社とA級戦犯
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 ジュンフ E-MAIL  - 05/10/19(水) 21:19 -

引用なし
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   ▼とほほさん:
>▼ジュンフさん:
>>英国は裁判なしの即処刑を主張していましたね。しかし「復讐への誘惑」を断ち切り法に委ねたとはいいように言い過ぎでしょう。事後法によって裁いている時点で、法に委ねたとはとても言えませんし、
>
>国際軍事法廷と言う存在そのものが事後法です。現実に枢軸国は占領国の戦犯に対して裁判無しで処刑してましたし、裁判をしたとしても形ばかりのものです。国際軍事裁判を批判するのであれば、その前に裁判も行なわずに占領国の戦犯を処刑していた日本を批判する事が先でしょう。
>しかも、行なわれた裁判にしても「抗日」が罪になったわけです。

別に日本の方がもっとひどい処罰をしたのだから、日本を先に批判すべきとは思いません。もっと追求されねばならなかった日本の戦争責任を、米国が自国利益を優先させて曖昧にして、戦前の体制の解体をきちんと行わないままにしたという点は非難されるべきだと思いますよ。

事後法の恣意的適用を非難するのは、不当に裁いたという点だけでなく、米国が自国利益の為に裁くべきものを不当に裁かなかったからでもあるんです。後者の欠陥の方が明らかに大きいんですけどね。こういうことも考えると、靖国=A級戦犯非難が近隣諸国の妥協ゆえの批判だというその通りだなと思いました。

罪刑法廷主義の詳しい説明の引用ありがとうございます。恥ずかしながら、罪刑法廷原則に関しては事後法と類推の禁止しか知りませんでした。

「東京裁判についていえば、人道に対する罪の規定によって処罰されたわけではなく、実際には既存の犯罪類型で処罰されたのであり、この非難は必ずしも当たらない」という点はもう少し勉強させてもらいます。今の時点では勉強不足でなんともいえません。
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[1518]Re(4):靖国神社とA級戦犯
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 ジュンフ E-MAIL  - 05/10/19(水) 21:19 -

引用なし
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   ▼とほほさん:
>▼ジュンフさん:
>>このとほほさんのいう妥協がかえって日本での靖国議論をややこしくしているのではないでしょうか?
>
>いえ、私が言っているのは「私の姿勢」ではなく中国等周辺諸国政権の姿勢です、確かにおっしゃるとおりだと思います。
>
>周辺諸国はもっと厳しく日本の戦争責任を追及すべきだと思います。A級のみではなくB・C級にしても大変に重要な戦争犯罪です。

あまり重要ではありませんが一応。「このとほほさんのいう妥協」とはとほほさんの姿勢に言及したわけではなく、この文章を書いた時点においては私にとって中国等周辺諸国政権の靖国非難の姿勢を妥協とは考えてなかったので、妥協というのはとほほさんの解釈であって私の解釈ではないということを言いたいが為につけた言葉です。

しかし、ピッポさんの返信も読んで考え直したら、確かに妥協と考えるのが自然な解釈ですね。外交上今更靖国避難のやり方は変えられないでしょうけど、靖国=A級戦犯非難は靖国問題の矮小化に利用されているだけの今の日本の状況を見るとかえって逆効果ですから、もっと上手いこと糾弾して欲しいと勝手なこと思ってました。

もっと戦争責任を追及すべきだとは思いますが、A級だけでなくBC級もというよりは、戦前の体制の構図を指弾してもらいたいんですよね。
32 hits

[1519]Re(5):靖国神社とA級戦犯
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/19(水) 21:23 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>「東京裁判についていえば、人道に対する罪の規定によって処罰されたわけではなく、実際には既存の犯罪類型で処罰されたのであり、この非難は必ずしも当たらない」という点はもう少し勉強させてもらいます。今の時点では勉強不足でなんともいえません。

多分、私とタラリさんの間で議論になっている論点において、私とジュンフさんの主張は同じだと思います(^^ゞ
今回のジュンフさんの主張にはほぼ賛同できます。

http://t-t-japan.com/bbs2/c-board.cgi?cmd=ntr;tree=1195;no=1256;id=sikousakugo#atop

このスレッドで確認してみてください。
31 hits

[1522]Re(2):靖国神社とA級戦犯
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 ジュンフ E-MAIL  - 05/10/19(水) 21:57 -

引用なし
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   ▼ピッポさん:
>私個人としては、なぜ広田弘毅と東条英機が同類項で扱われなければならないのか、かなりの疑念があります。しかし、「天皇の責任」に遡及しないという東京裁判のコンセプトにたてば、結果としてむべなるかな、とも思います。
>
>つまり、東京裁判を戦後外交、戦後世界秩序の基礎として互いに肯定しているのですから、日中韓政府間の問題としては、A級戦犯の内訳を云々することが出来ないのです。
>
>というわけで、ジュンフさんの論点をもって、中韓指導者の言辞を批判することはできないと思います。しかし、市民間の議論ではテーマとすることはできるでしょう。

私がアンテナをきっちり張ってないだけなのでしょうけど、市民間の議論でも靖国問題ではA級戦犯に絡めた意見しか耳にしないんですよ。『殴り殺される覚悟で書いた親日宣言』のチョ・ヨンナム氏も、靖国についての見解で、ちょっと曖昧にしか覚えてませんが、A級戦犯さえ奉ってなかったら構わないというような内容を書いてます。(念のため言っときますと、この本は別に『親日派の為の弁明』と違って、別に日本の右翼に媚うってる本ではありませんよ。)

>
>===
>で、そのとき(東京裁判の枠組みを超えた戦争批判)は、
>いわゆる「菊タブー」も排除しなくては意味がないと私は思います。
>
>ジュンフさんがおっしゃる、マスコミの論点が「戦争責任」問題から「外圧」問題へと
>逃げよう逃げようとしているのは、結局背景に「菊タブー」があるからでしょう。
>
>たとえば、
>広田弘毅は戦争の共同謀議の首魁と認定されました。それは、昭和11年の広田内閣のときに「帝国国防方針」の改訂、「国策基本要綱」(国策の大綱)が政府決定されたからです。われわれ日本人の感覚からいえば、そんなもの、当時の軍部との政治力学の結果の「形式」に過ぎないと思い、むしろ本質は「皇道」「皇軍」「皇国」への熱狂と戦争意志を実行に至らしめる「統帥権」であることを知っています。しかし、後者の問題は天皇周辺者、A級戦犯自身、そうしてマッカーサーによって避けられ、私たち国民も分かっていても口に出さない習慣が身についてしまったのです。
>
>天皇の意志によって戦争が終えられたことは賛美するが、天皇の意志によって戦争が始められ、天皇の下に戦争が遂行されたことは「不問に付された」のです。これが、「日本人自らが戦争指導責任を追及しない」ということの深淵ではないでしょうか。
>
>広田弘毅の絞首刑も、同じ深淵、菊タブーによる結果のひとつに過ぎないと思います。
>
>(責任があったというよりも名誉有る臣として責任を肩代わりした、という思いはおそらく、東条英機も同じでしょうけど)

タブーなんですかね。統帥権を持った天皇という抑制のきかない絶対権力を作り、それを当時台頭していた軍部が利用したことなんて、山川の高校日本史の教科書にでも書いてあります。個人的に天皇個人の意志がどのていど統帥権の実行に反映されていたのかは全く知識がなくてわからないんですが、ただの傀儡だったのではないのですか?天皇個人の責任はわからないので、何も言いませんが、(やはりタブーにされてきた為に知らないのでしょうか?)チェックのきかない無制限の権力をもった天皇という機関の責任は明らかですよね。少なくとも市民間の議論でタブー視されているようには感じてなかったのですが、言われてみれば東京裁判議論でもTVなどでは天皇の責任について言及される事ってあまりないような気もします。報道官制ですかね。日本は報道の自由に関してはかなりあぶないと思うのですが、日本は自由で中国は全くないとわけのわからない優越感を語る意見ネット上でよく見ますね。
32 hits

[1525]Re(3):靖国神社とA級戦犯
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 ピッポ E-MAIL  - 05/10/19(水) 22:43 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>少なくとも市民間の議論でタブー視されているようには感じてなかったのですが、言われてみれば東京裁判議論でもTVなどでは天皇の責任について言及される事ってあまりないような気もします。報道官制ですかね。日本は報道の自由に関してはかなりあぶないと思うのですが、日本は自由で中国は全くないとわけのわからない優越感を語る意見ネット上でよく見ますね。

東京裁判に関しては、単なる報道管制ということではなく、東京裁判の目的自体が、
1)戦争指導者を裁き有罪にすること
2)それは、天皇の戦争犯罪を問わないように行うこと
これが、マッカーサーの方針であり、国際検察官の方針であったのです。

ですから、これは「報道の自由」の問題ではなく、『戦争終結手続き』の問題なのです。
日本人が天皇について語らないのは、決着がついた『戦争終結手続き』の問題を蒸し返したくないからでしょう。天皇が平和主義者であるなんて『超幻想』であることは、多分みんなが分かっています。しかし、天皇制についての議論をする人間は、せっかく落ち着いたことを蒸し返す嫌われ者となります。そうした『気分』が、「報道管制」無き「菊タブー」です。

くどいようですが、外国人(もちろんアジア人も含む)からみれば、『A級戦犯』という概念は一体のものとして分けることが出来ないでしょう。わが国も国としての立場からはA級戦犯』という概念は一体のものとしなければなりません。なぜなら、『戦争終結手続き』の主要な要素だからです。

繰り返しますが、政治問題、外交問題としてA級戦犯が重視されるのは当然のことでして、それを「歪曲」というのには無理があると思います。
33 hits

[1527]事後法で裁いてはいけないので...
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 熊猫 E-MAIL  - 05/10/19(水) 23:53 -

引用なし
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   http://www.amnesty.or.jp/udhr.html
世界人権宣言(11条)より-----
何人も、実行の時に国内法又は国際法により犯罪を構成しなかつた作為又は不作為のために有罪とされることはない。また、犯罪が行われた時に適用される刑罰より重い刑罰を課せられない
引用終了-----------------------
世界人権宣言(1948年12月)は、東京裁判の判決が出た後のことであり、東京裁判の時代に事後法で裁いてはいけないという法的根拠は何処にもないと認識しているのですが、如何でしょうか?
151 hits

[1528]Re(4):靖国神社とA級戦犯
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 ジュンフ E-MAIL  - 05/10/19(水) 23:54 -

引用なし
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   ▼ピッポさん:

>東京裁判に関しては、単なる報道管制ということではなく、東京裁判の目的自体が、
>1)戦争指導者を裁き有罪にすること
>2)それは、天皇の戦争犯罪を問わないように行うこと
>これが、マッカーサーの方針であり、国際検察官の方針であったのです。
>
>ですから、これは「報道の自由」の問題ではなく、『戦争終結手続き』の問題なのです。
>日本人が天皇について語らないのは、決着がついた『戦争終結手続き』の問題を蒸し返したくないからでしょう。天皇が平和主義者であるなんて『超幻想』であることは、多分みんなが分かっています。しかし、天皇制についての議論をする人間は、せっかく落ち着いたことを蒸し返す嫌われ者となります。そうした『気分』が、「報道管制」無き「菊タブー」です。

サンフランシスコ平和条約締結で政治的手続きは終了しました。政治的決着がついた問題でも学問の立場からや市民の間、マスコミが特集を組んだしてその問題を語ることには何ら問題がないはずです。戦争終結手続きに関することだから禁句というのはよくわからない論理ですね。蒸し返して国民になんの害があるのかさっぱりわかりません。天皇の戦争責任を糾弾する書籍は出版されてますし、皇室になんの思い入れもない私にはそんな菊タブーが国民の「気分」の中にあるようには思えません。しかしただ思わないというだけでないとも言えませんが。

>くどいようですが、外国人(もちろんアジア人も含む)からみれば、『A級戦犯』という概念は一体のものとして分けることが出来ないでしょう。わが国も国としての立場からはA級戦犯』という概念は一体のものとしなければなりません。なぜなら、『戦争終結手続き』の主要な要素だからです。

何故外国人という個人を指す言葉とと我が国という国が対応関係にあるのかがまずよくわかりません。それに日本史に詳しい外国人で、A級戦犯を一体のものとして見なしてない人ぐらいいますよ。そもそも例えば東京裁判でオランダ人の判事だったレーリングは広田弘毅等数人に無罪判決を下しています。外国人でA級戦犯を一体のものとして見なしてない人の例にはなりませんか?

国として政治上の決着がついてることだから、外交では一体の概念として扱わねばならないというだけならわかるような気もしますますが、その場合外交官として政界に復帰した重光葵なんかどう説明すればいいんですか?

>繰り返しますが、政治問題、外交問題としてA級戦犯が重視されるのは当然のことでして、それを「歪曲」というのには無理があると思います。

歪曲とは言った覚えがありません。靖国と絡められると違和感を感じるというだけです。戦争美化神社である靖国の批判は菊タブーにも、A級戦犯にも触れずに糾弾できると思います。
40 hits

[1533]Re(1):事後法で裁いてはいけな...
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/20(木) 2:12 -

引用なし
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   ▼熊猫さん:
>世界人権宣言(1948年12月)は、東京裁判の判決が出た後のことであり、東京裁判の時代に事後法で裁いてはいけないという法的根拠は何処にもないと認識しているのですが、如何でしょうか?

私もそう思いますし、前田明さんもそういっていると思います、ですから当時の国際法廷において事後法であるから云々と言う批判はあたらないと言う事ですよね。批判するのであれば、その裁かれた内容が正当か不当かであって、事後法を根拠に批判するのは間違いだと思います。
ただ、やはり法を言うのであれば法の原則である罪刑法定原則を無視した法廷と言うのは批判することはできると思います。例えば、昔の残虐刑を批判したりする事は正当ですよね?、そう言う意味でです。

法理念として
近代市民法においては、事前の法規定立による予告が必須である。予測可能性がなければ、市民の行動の自由は保障されないからである。こうして、事前に定められた犯罪と刑罰の法律としての刑法のみが有効な刑法ということになる。刑罰法規は文字によって書かれた成分の法律でなければならない。そうでなければ、刑罰権限の濫用につながりかねないからである。
という概念は既にフランス革命時に定式化されており国際法もやはりそうあらねばならないと言うことには変わりがないと思います。ですから私が思うに前田さん達の運動と言うのは、そうした国際法における法整備をしていこうと言う運動で「無防備宣言地域」もその一環だと思うのです。何せ事後法はだめだ、と言っても国際法ってのは、法体系そのものが国内法のように整備されていませんから。
154 hits

[1537]Re(5):靖国神社とA級戦犯
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 ピッポ E-MAIL  - 05/10/20(木) 12:33 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
あなたは真面目な人かもしれませんが、私が何を言っているのかを無視して「むりやり反論」を試みているようですね。ですから、ここでは新しいことは書きません。少し前の書き込みを以下に繰り返します。
 
仮に私が、A級戦犯として十把一絡げにしたときに、ジュンフさんが違和感を感じるのは、あって当然のことです。しかし、外交的問題として中韓が十把一絡げにしたとしても、それはやむを得ないのではありませんか? いや、むしろ十把一絡げにしなくては、外交のルールに外れてしまいます。(中韓が東京裁判否定の論陣をはるならば別ですが)。

私個人としては、なぜ広田弘毅と東条英機が同類項で扱われなければならないのか、かなりの疑念があります。しかし、「天皇の責任」に遡及しないという東京裁判のコンセプトにたてば、結果としてむべなるかな、とも思います。

つまり、東京裁判を戦後外交、戦後世界秩序の基礎として互いに肯定しているのですから、日中韓政府間の問題としては、A級戦犯の内訳を云々することが出来ないのです。

というわけで、ジュンフさんの論点をもって、中韓指導者の言辞を批判することはできないと思います。しかし、市民間の議論ではテーマとすることはできるでしょう。

===
で、そのとき(東京裁判の枠組みを超えた戦争批判)は、
いわゆる「菊タブー」も排除しなくては意味がないと私は思います。

ジュンフさんがおっしゃる、マスコミの論点が「戦争責任」問題から「外圧」問題へと逃げよう逃げようとしているのは、結局背景に「菊タブー」があるからでしょう。


どうか、あなたの一人相撲に私を巻き込むのはご遠慮ください。
40 hits

[1538]Re(6):靖国神社とA級戦犯
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 ジュンフ E-MAIL  - 05/10/20(木) 17:37 -

引用なし
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   ▼ピッポさん:
わけわからない一人相撲に巻き込んで申し訳ありません。返信する価値がないと思うなら、無視してください。

ピッポさんの言ってた事を私なりに解釈すると主に次の二点。
1.外交上中国韓国がA級戦犯を一まとめにして取り扱うのは戦後の日本と中国や韓国等の他国との関係は東京裁判を肯定した上で成り立っている以上あたりまえ、だからA級戦犯を十把一絡げに扱ってるということをもって中韓政府の批判はできない。

2.菊タブーが背景にあるから戦争責任問題を日本人は語りたがらない、しかし菊タブーを排除しない限り東京裁判の枠を超えた戦争責任問題を語ろうとしても有意義ではない。

前者はまあ納得できる気もするんですが、本当に戦後の日本外交は東京裁判を肯定した上で成り立ってるの?それだと重光葵はどう説明すればいいのだろうか?

後者は、そんなタブー市民の中に本当にあるのか、と単純に疑問に思っただけです。天皇制の非難をしている人なんて普通にいますし、すると本当に嫌われ者になるんでしょうか?
41 hits

[1540]Re(7):靖国神社とA級戦犯
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/20(木) 18:14 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>後者は、そんなタブー市民の中に本当にあるのか、と単純に疑問に思っただけです。天皇制の非難をしている人なんて普通にいますし、すると本当に嫌われ者になるんでしょうか?

市民よりも企業やマスコミでは顕著でしょうね。マスコミの天皇制批判ってみた事ありますか?試しに天皇制批判を投稿してみたらいかがでしょうか?
63 hits

[1542]Re(1):靖国神社とA級戦犯
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 タラリ E-MAIL  - 05/10/20(木) 22:01 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:

前半についてはおっしゃる通りです。ピッポさんなどが同意された通りです。

>また、私は韓国や中国の反対している理由に少し納得のできない部分があります。彼等はA級戦犯が合祀されているというのを靖国参拝非難の主要理由に挙げているように思えます。確かに東条英機や板垣征四郎を奉っている神社への参拝非難としてはわかるんですが、靖国に合祀されたA級戦犯の中には東郷茂徳や広田弘毅といった日本の戦争に歯止めをかけるために尽力した人達もいるわけで、A級戦犯という十把一絡げの非難には違和感を感じます。東京裁判の結果は全面的には受け入れられないのです。この辺私もネットに影響されているのかも知れません。もちろん、東京裁判で南京事件がでっちあげられた等という出鱈目は信じていませんが、あの裁判が罪刑法廷主義を無視し且つ米国の利益優先で進められたという欠陥があったことも明らかです。中国にしても、731部隊が訴追されなかったり等、とても納得のいく裁判ではなかったと思います。
>
>靖国問題をA級戦犯に絡めて非難するにしても、A級戦犯を十把一絡げに扱うのは、東京裁判に隠れた米国や日本の非道をぼかしてしまいます。

中国がA級戦犯をひとからげにしているか、どうか、問題の本質にはあまり関係ないことです。戦犯一人一人をとり上げて、誰がどの程度悪いということを指して、参拝に反対しているわけではありません。中国にとってはA級戦犯が侵略戦争を始めたひとたちである、という象徴的な意味を重視していると思われます。

中国にとっては本来は満州事変を起こした板垣征四郎、石原完爾、日中戦争を始めたときの首相の近衛英麿こそが最も重要でしょう。しかし、石原は戦犯リストからは洩れており、近衛は自殺しています。東条英機は対米英戦をはじめた人物であって、中国からすると本命ではないわけです。

(ただし、対米英戦がはじまってはじめて蒋介石が対日宣戦布告をしたという事実はあります。また、東条英機は満州事変勃発のおり、勝手に部隊を動かして中国領土を次々に「満州」に編入していったという「実績」はあります。ただし、これはあくまで局地的なことです。)

ですから、A級戦犯を祀っているということは世界的に最も著明な日本の戦争指導者である東条英機が入っている、その他の戦争犯罪人も入っているという象徴的な意味でとらえているのです。また、A級戦犯の中に「良心的に戦争に反対した人がいる」ということは少しも問題ではありません。その中には「進んで開戦し、戦争指導をした人がいる」ということで十分ですから。

広田弘毅が入っているから、少しは参拝してもいいじゃないかという理屈はまったく成り立ちません。多数の日本人戦死者がいても、ほんの数人の戦犯が合祀されているばかりに参拝を黙過できないという理屈は成り立ちますが。

また、中国はけっして政教分離が行われていない、という理由にはまったく反応していません。一般の戦没者を悼むことに反対していません。それらはまったく日本国や日本人の心の自由ですから。ただ、戦争を引き起こし、戦争指導を行ってきた人物を顕彰する行為だけを批判しているのです。これは直接、中国と中国人を侮辱する行為です。

また、参拝に反対しているのは首相、官房長官、外務大臣の三者だけであり、他の閣僚、国会議員の参拝については、なにも言わないとしています。(なにかは感じているでしょうが)。中国としては靖国参拝に対しては自国の歴史からして、非常に抑制的な態度で臨んでいると感じます。小泉参拝をより厳しく糾弾すべきはひとえにわれわれ日本国民です。
27 hits

[1544]Re(7):靖国神社とA級戦犯
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 ピッポ E-MAILWEB  - 05/10/20(木) 23:27 -

引用なし
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   ▼ジュンフさん:
>わけわからない一人相撲に巻き込んで申し訳ありません。返信する価値がないと思うなら、無視してください。

いや、私の説明が足らなかったのでしょう。
ただ、私でない「私」に対して問答いただいても困ってしまいます。

で、ジュンフさんの実感についてですが、

>後者は、そんなタブー市民の中に本当にあるのか、と単純に疑問に思っただけです。天皇制の非難をしている人なんて普通にいますし、すると本当に嫌われ者になるんでしょうか?

これは、とほほさんも仰っていますが、マスコミでは顕著です。
皇室を批判しないことは、テレビのコメンテーターの必須条件です。
うっかり批判がましいことをいったら、二度と出演できないでしょう。

また職場の飲み会で「天皇制」について議論すると、いくら酒の上といっても、上司からの注意は免れないでしょう。

それに較べたら、極左、極右の発言なんか、テレビやラジオでは大目にみられます。

ためしに
昭和天皇のことを本名である「ヒロヒト」または「ヒロヒトさん」と、
今上天皇のことを本名である「アキヒト」または「アキヒトさん」と、
必ず呼んで(陛下などとは決していわないで)1ヶ月すごしてみてごらんなさい。

いろいろとぎこちない場面があらわれますよ。
それをどう乗り越えるかは至難の業です。

その試練を味わう前の「天皇批判」や「天皇制批判」は、
学生時代だけで体よく「卒業」してしまう人が大多数ではないでしょうか。

◎私が申しあげているのは、ジュンフさんに
「そうした世間を気にしろ」と注文しているのではありません。
「世間の議論にはそうしたバイアスがかかっている」ということを、
常に意識してください、と申し上げているのです。
50 hits

[1545]Re(2):靖国神社とA級戦犯
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 とほほ E-MAIL  - 05/10/20(木) 23:31 -

引用なし
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   ▼タラリさん:
>また、参拝に反対しているのは首相、官房長官、外務大臣の三者だけであり、他の閣僚、国会議員の参拝については、なにも言わないとしています。(なにかは感じているでしょうが)。中国としては靖国参拝に対しては自国の歴史からして、非常に抑制的な態度で臨んでいると感じます。小泉参拝をより厳しく糾弾すべきはひとえにわれわれ日本国民です。

そうなんですよ、ジュンフさんの言い分をそのまま素直に聞いていると、「日本の戦争責任問題がギクシャクしているのは連合国の責任である」として、当事国の国民としての責任を放棄しているように聞こえるのですね。確かにそう言う一面もあると私もおもいますが、批判し我々がまずやらねばならないことは我々自身がジュンフさんの言うところの「戦前体制を継承する戦後体制」の打倒せねばならず、その責任は連合国云々以上に我々国民にこそあるわけです。

ジュンフさんの論理で言えば、こうした事は極常識的な論理であり、ジュンフさんがうまく表現し切れていないのだと、私は考えたのですがどうなのでしょうか?
30 hits

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