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▼熊猫さん: >当時の日本軍の資料ではなく、中国のラジオの歴史のサイトがありましたので紹介します。 >1928年8月1日に国民党中央広播電台が南京で500Wの出力で放送開始しています。そして、南京の江東門に新しく建設した放送局が1932年11月12日に75キロWの開始したとなっています。これは、短波ではなく中波(AM)です。
それが、北京や満州でも傍受できたということではないでしょうか。 ASIA誌、1935年1月号に
Radio Brodocasting in China (by Ernest T. Shaw)
という記事が掲載されています。 記事では、こうなっています。 「1932年、党の援助のもとに、国の最も離れた地区にも届くほど強力な放送局が南京に建てられた。それは、XGOA 75キロワット、660キロサイクル、6万ドルの費用でドイツの会社によって設置されたものだ。はるかシカゴでも聞かれている。」 この記事からは、中国全土で聞くことができ、しかもシカゴにも届いたと読めます。 通常、AMラジオの実用的な到達距離は、5KWで50Kmだそうです。これでいきますと、電界強度は距離の2乗に反比例するとして、75KWでは200Km程度になります。シカゴで聞くことができたというのは夜間のことでしょう。恐らく、北京などでは夕方くらいから聞こえたのではないでしょうか。 ちなみに、南京日本商工会議所『南京』p.104によりますと、国民党の放送局は75KW,600Hzとのこと。これらの放送局の周波数が低いのは、回折をねらって、なるべく遠くへ電波を飛ばそうとしたものと思われます。
---- 原文: In
1932 a station powerful enough to reach the most remote sections of
the country was erected at Nanking, under the Party's auspices. This
is XGOA, 75 kilowatts, 660 kilocycles, installed by a German firm at
a cost of $60,000. It has been heard as far away as
Chicago. [ASIA, January, 1935,
p.22] ---
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