４ 人権の前提となる平和の実現
平和こそ、人権の権利の実現にとって大事な前提となります。
戦争をしたり、軍事を優先したりする社会では、基本的人権も実現できません。日本は、侵略戦争や植民地支配によって、アジアで多くの人々の命を奪い、人権や生活を踏みにじってきました。
日本国内においても、同様でした。そのような反省にたち、憲法は、全世界の国民が平和のうちに生きる権利を有することを明らかにし、日本が戦争することのないように戦争を放棄し、軍隊も保持しないことをはっきりさせたのでした。
ところが、政府は、今日、年間５兆円もの軍事予算を使って軍備を拡大し、イラクへの海外派兵を続けています。また、国民の生活を犠牲にしてまで戦争に協力するべきとする有事法制を成立させました。沖縄では、米軍基地の被害で多くの住民が苦しんでいます。そのうえ憲法を「改正」し、軍隊を認め、アメリカと一緒に戦争できる憲法にしてしまったら、国民の生活も権利も、ますます犠牲を強いられることになります。私たちの暮らしをよくするためにも、改憲を許さず、現在の平和憲法の立場を貫き、現在の憲法を政治や生活にもっと生かすことが大切です。