●●●さん

付言ですが貴方に感謝しなければならないことが起きましたので、ご報告申し上げます。

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「アジア歴史資料センター」にも日本軍残虐の証拠がありました
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（１）それは、あなたの「アジア歴史資料センター」の強調と、
公文書でなければ史料とはいえない、という大言壮語から出発しました。

----------------------------------（214からの引用）
また公文書が疑わしいからといって、証言に証拠能力があるという根拠にはなりません。証拠能力は
公文書＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞超えられない壁＞証言
です。
----------------------------------（引用おわり）

そうして、いくら「アジア歴史資料センター」を検索しても何も出てこないから、「南京事件も南京虐殺もなかった」と断言する、あなたの妙な自信が、私を「アジア歴史資料センター」にひきつけました。

（２）調べた結果、アジア歴史史料センターの設立趣旨と概要が分かりました。
http://www.jacar.go.jp/center/center.html
歴史認識の争点となる事実を、デジタル化された共通の史料で確認したい。・・・これは、誰もが賛同するもっともな設立趣旨です。

ところが、
●●●さんは、この設立趣旨を逆手にとって、ここで史料が見つからないことは事実とはいえない、と主張しています。ヘンテコリンですね。逆は真ならずです。

（３）では、アジア歴史史料センターは、史料を網羅しているのでしょうか？　それとも、網羅されてないのでしょうか？

http://www.jacar.go.jp/center/center.html　より引用
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アジア歴史資料センターで見ることのできる資料は

現在、アジア歴史資料センターでは、国立公文書館、外務省外交史料館、防衛庁防衛研究所図書館が保管するアジア歴史資料のうち、デジタル化が行われたのもから順次、提供しています。なお、原資料は各所蔵機関にて保管しています。
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因みに私は「南京安全区国際委員会」で検索してみましたが、何もヒットしません。

「ラーベの日記」などを見ますと、南京の安全区国際委員会は日本領事を通じて様々な申し入れを公文書でしています。ですから、このセンターが信頼できるものならば、当然多くの文書がヒットするはずです。それがヒットしないのは何故でしょうか？

a,日本側は南京占領に関する公文書を保存しなかった（紛失または焼却）
b,保存したけれど公開していない
c,まだデジタル化されていない
などが考えられます。

いずれにしても、現在のアジア歴史資料センターの史料公開範囲は、狭いと言えましょう。ここに史料が無いから「事実が無かった」可能性が高いとはいえません。

☆☆
各作戦部隊の公文書である「陣中日記」はどうなのでしょうか？
☆☆

（４）このように私は「アジア歴史資料センター」が頼れるものか疑問に思ったのですが、Google検索でWEB世界の皆さんの評判も探ってみました。

（５）そこで見つけたのが、こんなページです。
http://www.jagat.or.jp/story_memo_view.asp?StoryID=9140

--------------------------------（引用開始）
例えば「南京大虐殺」である．アジア歴史資料センターが提供する資料を見ると，「虐殺」を直接裏付ける資料はないが，当時，日本軍の法律や規則にはかっても違反した深刻な犯罪行為の記録がある．「皇軍としてあるまじき行為」（南京攻略時の総司令官松井石根の言葉）が起こったことを否定できない資料がある．

（中略）

アジア歴史資料センターのホームページトップの検索方法は，50音検索，キーワード検索，キーワード詳細検索がある．例えばキーワード詳細検索で，「南京攻略」と入れると，資料が15件検索される．陸軍の公式文書の中に「杭州占領に伴う秩序維持，配宿などに関する件」という資料がある．資料から陸軍が南京で何が起こったかを知っていたことが分かる．
--------------------------------（引用おわり）

（６）そのとおりやってみたら、なんと、私も証拠にたどり着くことができました。ビックリですし感激です。

昭和12年12月20日に杭州攻略軍の丁集団参謀長から各部隊に発せられた命令書です。画像をアップしました。

-------------------------（その内容の一部です）

杭州攻略ニ関シテハ特ニ左記諸件ヲ十分諸隊ニ徹底励行セシメラレ度依命通牒ス

左記

一、掠奪、婦女暴行、放火等ノ厳禁ニ関シテハ縷次訓示セラレタル所ナルモ本次南京攻略ノ実績ニ徴スルニ婦女暴行ノミニテモ百余件ニ上ル忌ムヘキ事態ヲ発生セルヲ以テ重複ヲモ顧ミス注意スル所アラントス

つまり南京での不祥事を反省して、
１、外国人権益を侵してはならない
２、城壁を占領したからといって一気に城内になだれ込んではならない
３、秩序を守るために臨時の憲兵隊を補強すること
４、街を無用に破壊しないこと火災は鎮火に努めること
５、以上厳守を各部隊で徹底すること

さらに、占領後の宿営地も予め定めて、混乱した占領にならないよう記しています。
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（７）こうして素人の私ですら、｢日本軍自身が『皇軍としてあるまじき行為』（このまま放ってはおけないぞ）を知っていた」ということを示す『公文書』を知ることができたのです。

日本政府が、解釈の如何を問わず民間人への残虐行為をみとめ、中国国民に謝罪しなければならない根拠が、確かにあったのです。

（８）こうした裏づけがとれたのは、●●●さんのお陰です。深く感謝申し上げます。

以上

この史料は、私にとっては発見ですが、ここの常連さんにはとっくにご承知のことかもしれません。

陸軍省受領 陸支密受第六〇四一号
丁集参一第一四五号 ?
杭州占領ニ伴フ秩序維持及配宿等ニ関スル件 ????
十二月二十日 丁集団参謀長

杭州攻略ニ関シテハ特ニ左記諸件ヲ十分諸隊ニ徹底励行セシメラレ度依命通牒ス 左記

一、掠奪、婦女暴行、放火等ノ厳禁ニ関シテハ縷次訓示セラレタル所ナルモ本次南京攻略ノ実績ニ徴スルニ婦女暴行ノミニテモ百余件ニ上ル忌ムヘキ事態ヲ発生セルヲ以テ重複ヲモ顧ミス注意スル所アラントス

１．杭州及莫干山付近ニハ外人ノ権益又ハ別荘等相当ナル数ニ上ルヲ以テ作戦行動上万已ムヲ得サル場合、外厳ニ之ヲ犯ササルコト
　又諸隊ニ於テ戦闘ノ必要上其ノ権益ヲ犯シタルトキハ努メテ現地解決ノ手段ヲ講スルト共ニ機ヲ失セス集団司令部及最寄憲兵ニ報告及通帳スルコト
２、杭州ノ攻略ニ方リテハ城壁占領後直ニ主力ヲ市街ニ投入スルコトナク各一部ヲ以ッテ市内ノ掃蕩ヲ実施シ概ネ秩序ヲ恢復シタル後宿営警備地域ニ進入スルコト
３、第十八、第百一師団ヨリ歩兵各一中隊ヲ速ニ日本領事館附近ニ出シ集団憲兵隊長上砂中佐ノ指揮ニ入リテ補助憲兵タラシムルヲ以テ之ト密ニ連絡スルコト
本件ニ関シテハ別命ス
４、市街ノ諸設備ハ占領後ノ駐屯ニ必要ナルヲ以ッテ無用ノ破壊ヲ戒ムルハ固ヨリ失火等ニ拠ル火災ヲ発見シタル時ニハ速ニ鎮火ノ手段ヲ講スルコト
５、杭州市街ノ作戦地域ハ各部隊ニ於テ特ニ之ヲ厳守シ自戒互譲ノ精神ヲ以テ事ヲ処理スル如ク部隊ヲ指導セラレ度

二、杭州市内ノ占領後ニ於テル配宿ノ細部ハ追ッテ定ムルモ之ヲ概定スルコト左ノ如シ

集団司令部　岳坂及中山公園附近
第十八師団（配属部隊ヲ含ム）　作戦地境（含マス）以南ノ杭州市街
第百一師団（配属部隊ヲ含ム）　同
軍直属部隊　南星車站（杭州市南端附近）ヨリ江干附近ニ亘ル地域
第一後備歩兵団　拱震橋及湖墅鎮附近

但シ第十八師団ヨリ歩兵各一大隊ヲ集団司令部附近及粛山ニ出サシムル予定ナルモ細部ハ後命ス

レファレンスコード：C04122536200

　表題： 杭州占領に伴う秩序維持及配宿等に関する件
（昭和１５年 「陸支密大日記 第４９号 ２／２」）
　記述単位の年代域： １０月２０日
　内容： 陸軍省受領 陸支密受第六〇四一号 丁集参一第一四五号 杭州占領ニ伴フ秩序維持及配宿等ニ関スル件 十月二十日 丁集団参謀長 杭州攻略ニ関シテハ特ニ左記諸件ヲ十分諸隊ニ徹底励行セシメラレ度依命通牒ス 左記 一、掠奪、婦女暴行、放火等ノ厳禁ニ関シテハ＠次訓示セラレタル所ナルモ本次南京攻略ノ実続ニ徴スルニ婦女暴行ノミニテモ百余件ニ上ル忌ムヘキ事態ヲ発生セルヲ以テ重複ヲモ顧ミス注意スル所アラントス １．杭州及莫干山付近ニハ外人ノ権益又ハ別荘等相当ナル数ニ上ルヲ以テ作戦行動上万已ムヲ得サル場合、外厳ニ之ヲ犯ササルコト 又諸隊ニ於テ戦闘ノ必要上其ノ権益ヲ犯シタルトキハ努メテ現地解決ノ手段ヲ講スルト共ニ機ヲ失セス集団司令部及最寄憲兵ニ・・・・

　機関｜出所｜シリーズ｜サブシリーズ： 防衛庁防衛研究所 ｜ 陸軍 ｜ 陸軍省大日記類 ｜ 陸支機密・密・普大日記
　記述レベル： 件名
　組織歴／履歴： 陸軍省
　複製の存在： SHIMITU_1460852_01
　オリジナル資料の簿冊番号： 陸軍省-陸支密大日記-S15-126-221
　資料の使用言語： ja
　規模： 3

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「第十軍作戦指導ニ關スル参考資料　三部ノ内其ノ三」より（防衛研究所図書館資料）

杭州占領に伴う秩序維持及配宿等に関する件
（昭和１５年 「陸支密大日記 第４９号 ２／２」）